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体験版



「あれから3年がすぎても
 まだ彼女のことを思い出す。
 優しい春の雨のようなひとだった。
 静かな秋の陽のようなひとだった。
 彼女はいつも僕のそばにいてくれて
 それだけで僕は幸せだった。

 でも……。

 彼女はもういない。
 僕の手の届かない遠い遠いところへ
 連れ去られてしまった。
 彼女を取りもどすことができるのは
 ただひとつ【遺産】だけだ……。

「僕は……クレアを救いたい。
 

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≪カローナの森≫

???
 「ウヒョ〜!

ルウ
 (あれは……?

女の子
 「は、はなしてください〜。

ブラッド
 「そんなに暴れるなよ、おじょうちゃん。
  俺たちゃ別に、あんたを取って食おうと思ってるわけじゃねえんだ。
  ただ、チョイとばかりビンボーでなあ。

スモーキー
 「今夜の晩メシ代もねえっス! ウヒョヒョ!

ブラッド
 「そーいうわけで、だ。恵まれねえ俺たちに寄付してくれねえか?

女の子
 「お金なんて持ってないです〜。


ルウ
 (放っておけないな……助けよう!
  でも……へたをするとあの子の身があぶない……。

ルウ
 (このまま出ていくと、あの子があぶない。
  あいつらを油断させて、スキをつくろう。

 (油断させるには……。

 (そうだ、僕の能力を使えばいいんだ。変身して近づこう。

マンドラ、サーベルタイガー(ティグレ)に変身
ルウ
 (これじゃダメだ。油断しそうにない。

おたまに変身
ルウ
 (こいつなら油断しそうだ。

 (いま変身を解いたら、あの子があぶない。

スモーキー
 「ウヒョ? アニキ〜、モンスターですぜ!

ブラッド
 「ほっとけほっとけ!

女の子
 「ううっ、はなしてください〜!

スモーキーを攻撃
スモーキー
 「イタタタタ!
  アニキ、こいつナマイキっス!

ブラッド
 「しかたねえな……。
  スモーキー、かたづけちまうぞ!

ブラッド&スモーキーとバトル!
ブラッドを攻撃
ブラッド
 「イテテ! なんだコイツ!?

スモーキー
 「ナマイキなモンスターっス!
  アニキ、追っぱらいましょーぜ、ウヒョ!
スモーキーをやっつける
スモーキー
 「ウヒウヒョロヘロ……。
  アニキ、もうダメっす。
  カタキをうってくれっス……。

ブラッド
 「むうう……。
  ムッ! うおっ!?

 「いかん、こんな時に持病が……。
  これでは戦えねえぜ!

 「俺が元気なら、テメエなんて5秒で
  ぶっつぶしてやるんだが……。
  今日はこれ以上戦うわけにはいかねえ!
  というわけで、この場は見逃してやらあ!
  ありがたく思えよ!

スモーキー
 「えっ!? ウヒョヒョ!?
  アニキ〜、待ってくださいよぉ〜。
ブラッドをやっつける
ブラッド
 「ぐおっ……! コイツやるな……。
  チクショウ、今日のところはずらかるぜ!

スモーキー
 「えっ!? あらら!?
  アニキ〜、待ってくださいよぉ〜。
 
ルウ
 「ケガはないかい?

女の子
 「すご〜い……。人間にも変身できるんですね、おたまさん!

ルウ
 「……おたま? 違うよ、こっちの姿が本物なんだ。

女の子
 「あれ? だけど最初に出てきたときはおたまさんだったですよ?

ルウ
 「あいつらを油断させるために変身しただけだよ。
  僕は『おたまさん』じゃなくてちゃんとルウって名前があるんだ。

女の子
 「わっかりました♪ おたまのルウさんですね!

ルウ
 「………………え?

女の子
 「ホントの正体はおたまで今は人間に変身してるんですよね?

ルウ
 「…………えーと…………。なんて説明したらいいんだろう……。

女の子
 「あっ、ごめんなさい! わたし、まだ自己紹介してませんでした!

 「はじめまして、おたまのルウさん。わたし、エレナっていいます。
  あぶないところを助けてくれてありがとうございました♪

ルウ
 「どうしてこんな森に来たんだい?
  この森にはモンスターもいるしひとりで歩くのはあぶないよ。

エレナ
 「実は……お父さんとお母さんをさがしに来たんです。
  この森のどこかにいるはずなんですけどもう5日も帰ってこないんです。
  それでわたし、心配になって……。

 「あ〜っ!!

 「そーです! こんなことしてるヒマないんですっ!
  早くお父さんとお母さんを探さないと!
  おたまのルウさん、助けてくれてありがとうございました!

ルウ
 「待って!

 「僕も手伝うよ。君の父さんたちを、いっしょに探そう。

エレナ
 「ええっ!? ホントですかぁ? は〜……なんて親切なおたまさん……。
  ありがとうございます! それじゃ、行きましょう!
  おたまさん、ついて来てくださいっ!

ルウ
 「僕はおたまじゃ……。


ルウ
 「まいったな……。あの子、僕がモンスターだって思い込んでるぞ。

ルウ
 「モンスター、か。そうかもしれないな……。


エレナ
 「たぶん、こっちだと思います。遅れないようについてきて下さいね。


エレナより先にゴール
エレナ
 「おたまさんって足が速いんですね〜。
  わたし、足には自信あったのに
エレナのお株をGET!

おたまに変身してゴール
エレナ
 「あ、おたまさん。
  お父さんたちの前で変身したらびっくりするだろうな〜。

サーベルタイガー(ティグレ)に変身してゴール
エレナ
 「あれ、もしかしておたまさん?
  ニンゲン以外にも変身できるんですね。
  お父さんたちの前で変身したらびっくりするだろうな〜。


エレナ
 「さぁ、先を急ぎましょ〜!
 

≪崖≫

エレナ
 「あっ! お父さん、お母さん!

???
 「あら、エレナ!?

お父さん
 「こんな森の奥まで来るなんてどうしたんだい?

エレナ
 「『どうしたんだい』じゃないでしょ!
  お父さんたちがずっと帰ってこないからわたし、すごく心配したのよ!

 「お父さん!? その足どうしたの!? ケガしてるよ!?

お父さん
 「ああ、これかい? 少しくじいただけさ。たいしたケガじゃないよ。

エレナ
 「よかった……。

お父さん
 「心配させてしまったね。ごめんよ、エレナ。
  ついつい調査に夢中になってしまってね。
  それにしても、ひとりで森に来るなんていささか無茶がすぎるぞ。

エレナ
 「ひとりじゃないよ。おたまのルウさんが助けてくれたの。

お母さん
 「おたまの……?

お父さん
 「ルウ?

ルウ
 「あの……。

お父さん
 「君は……?

エレナ
 「この人がおたまのルウさんよ。ルウさんってスゴイのよ!
  正体はおたまなんだけどおたまから人間に変身できるの。
  だけど、ホントの姿は人間でルウって名前だから『おたまのルウさん』なの!

お母さん
 「エレナ、ちょっと待って。話が複雑になるからね。

お父さん
 「君の名前は、ルウ君でいいのかね?

ルウ
 「はい。

お父さん
 「じゃあ、私たちも自己紹介しよう。
  私はクラウス。カローナの街で小さな店を開いているんだ。
  こっちは家内のミラだ。

ミラ
 「はじめまして、ルウ君。エレナがいろいろお世話になったようね。

クラウス
 「いや、めんぼくない。
 【遺産】さがしに熱中して、大事な娘をほうりだすなんて、私は父親失格だ。

ルウ
 「【遺産】!? おふたりは【遺産】をさがしてるんですか!?

クラウス
 「ああ、そうだが?

ルウ
 「実は……僕も【遺産】をさがしています。

クラウス
 「ふむ……。ルウ君、くわしく事情を聞かせてもらえないかね?


クラウス
 「ではルウ君は【遺産】をさがすためにカローナの街に来たわけだね。

ルウ
 「はい。僕はどうしても【遺産】を見つけなければならないんです。

 「どんな小さなことでもかまいません。【遺産】の情報を教えてくれませんか。

 「あっ……すみません。会ったばかりなのにずうずうしく……。

ミラ
 「ずいぶんきまじめなのね。

クラウス
 「気にしない気にしない
  私が君の立場だったら、きっと同じようにふるまっていたよ。
  遠慮することはないさ。聞きたいことがあるならなんでも教えてあげるよ。
  ……ただし、ひとつだけ条件があるがね。

ルウ
 「僕にできることなら、どんなことだって!

クラウス
 「なに、簡単なことだよ。
 【遺産】を見つけるまで、ともに力を合わせよう、ということさ。

ルウ
 「えっ……。はい! よろこんで!

クラウス
 「よし、決まりだ! よろしく、ルウ君! いっしょに【遺産】をさがそう!

ルウ
 「よろしくおねがいします。

クラウス
 「では、さっそく【遺産】の話をしよう。ルウ君、こっちへ来てくれたまえ。

エレナ
 「ひゃ〜! すごい崖!

クラウス
 「この崖の下にアトリエに通じる道があるらしいんだ。

ルウ
 「アトリエ……?

ミラ
 「アトリエとは、魔法使いの館のことよ。
  100年ほど前まで、この森にはある魔法使いが住んでいたらしいの。

クラウス
 「その魔法使いは【遺産】について研究していたらしいんだよ。
  彼のアトリエに行けば【遺産】の手がかりぐらいは見つかるかもしれないだろう?

ミラ
 「言い伝えでは、この崖の下に不思議な広場があるんですって。
  その広場に、アトリエへの道がかくされているらしいわ。

クラウス
 「ところが、ごらんのとおりの急崖で先に進めないんだ。
  君が来る前に、降りる道をさがそうとしたんだが、
  足をふみはずしてくじいてしまった。


ルウ
 「……いけるな。

 「クラウスさん。

 「僕が行きます。

エレナ
 「え〜!?

ルウ
 「ひとりで降りて、安全な道を探します。
  クラウスさんたちは後からついてきてください。

クラウス
 「それは助かるが……いいのかい?
  この崖にはモンスターが住みついているらしいし……。

ルウ
 「それなら、なおさら僕が行かないと。
  まかせてください、危険には慣れてます。それに……。

 「【遺産】の……クレアのためならこんな危険なんて……。

クラウス
 「気をつけてくれたまえよ、ルウ君。

エレナ
 「おたまさん、がんばってね!

ルウ
 「はい。……行ってきます。


崖下の広場
ガーゴイルを調べる
ルウ
 「これは石のようだ。

石板
 ガーゴイルに…向…

ルウ
 「ガーゴイルに向かい合え?
 

≪魔法使いのアトリエ≫

ルウ
 「これがアトリエ……。本当に【遺産】の手がかりが見つかるだろうか?

ドアに近づくとモンスターが降ってくる

ルウ
 「くっ……アトリエを守るガーディアンか!?

ナイトメアとバトル!

ルウ
 「すまない……。僕は立ち止まるわけには行かないんだ。
 
 
【遺産】を求める冒険はここからはじまる。
この扉の奥に、どんな危険が待っていても
僕は立ち止まらない。
かならず【遺産】を手に入れてみせる。
クレアが待っているから・・・。
 

≪地下迷宮の入口≫

ルウ
 「静かだな……。


???
 「やっぱり来たわね。

ルウ
 「誰だ!?

女の子
 「はじめまして〜。

ルウ
 「君は……

女の子
 「あたしの名前はミント。正確には『ミント様』ね。
 『様』がポイントだからね。よ〜くおぼえておきなさいよ、ルウ!

ルウ
 「!? どうして僕の名前を知ってるんだ。

ミント
 「このミント様の地獄耳を甘く見てもらっちゃ困るわね。
  その程度の情報はバッチリ仕入れてんのよ。
  あんたがどーしてココに来たのかもね。

 「ココに次のアトリエがあるんでしょ? 白状しなさい。かくしてもムダよ〜。

ルウ
 「そうだよ。

ミント
 「ふふん。あたしのにらんだとおりね!
  で、あんたひとりでココに入るわけ? 言っとくけど、それってかなり無謀よ。
  こんな陰気くさい場所にはモンスターがウジャウジャいるに決まってるわ。
  ひとりでノコノコ入ってったらやつらの晩メシになるだけよ。

ルウ
 「が言いたいんだ?

ミント
 「ニブイわね。わかるでしょ? ひとりよりふたりがイイ、ってことよ。
  あんたとあたしで手分けしてさがせばアトリエだってすぐに見つかるわ。
  どう?
「協力する
ルウ
 「わかった。いっしょに探そう。

ミント
 「おっ! あんた、なかなかカシコイわよ。

 「よしっ!
  そーと決まったら、さっさと行くわよ。

 「言っとくけど、ぬけがけなんかしたら
  跳び蹴りくらわすからね。いい?


ルウ
 「……台風みたいな人だ。
「やめておく
ルウ
 「協力しよう、なんて言われても
  信用できないよ。
  アイテムを横取りしようと
  するんじゃないか?

ミント
 「あ! そーいうコト言うわけ?
  ふーん……。
  あたしは親切で言ってやったんだけど
  あんたがイヤだってんなら仕方ないわね。
  いーわ。あたしは勝手に探すから。
  あんたがピンチになったって
  助けてなんか、あげないからね!!

ミント
 「……それから。

 「夜道に気をつけた方がいーわよ! ケチ!


ルウ
 「……台風みたいな人だ。
 
Prism will begin to sparkle in autumn/1999
もうすぐ、プリズムは輝きはじめる……

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