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オープニング



≪クレアの家≫

???
 ルウ……。

ルウ
 「クレア……。

クレア
 「雪、まだ降ってるの?

ルウ
 「やんだみたいだよ。星がたくさん見えてきれいだった。
  だけど……。

クレア
 「どうしたの?

ルウ
 「空が……こわいぐらいに澄んでるんだ。
  さっきまで吹雪だったのに……。なんだか気味が悪いよ。

クレア
 「ルウは心配性ね……。

ルウ
 「…………。

クレア
 「そんなに星がきれいなら明日はきっといい天気になるわ。
  ちょっと遠出してきたら? いい気晴らしになると思うわ。

ルウ
 「うん、そうする。
  夜が明けたら谷間の水場に行ってみる。
  六角シカの群れが、水を飲みに来てるかもしれない。
  見つけたら、つかまえてくるよ。だから……。

クレア
 「いつものシチューをつくってくれ、でしょ?
  ルウの大好物だものね。わたしにまかせなさい。
  とびきりのシチューをつくってあげるからちゃんと獲物をつかまえてくるのよ。

ルウ
 「うん。

クレア
 「じゃあ、明日は狩りに出発ね。
  夜明けに出かけるなら、今夜はしっかり食べて、早寝しないとね。
  夕食にするから、もう少し待ってね。


クレア
 「もうすぐだから、少し待ってね。

 「わたしの料理の腕が心配なの?
  そんなにじっと見ていなくたってちゃんとおいしくつくるわよ。

 「ルウが、がんばってつかまえたウサギですもの。
  おいしく料理できなかったらばちがあたるわ。

 「暖炉のスープの火かげんを見てくれない?

 「もう少し待ってね。



ルウ
 (明日は晴れるといいな……。

 (きれいな星空だ……。きれいすぎて、こわいぐらいだ。


ルウ
 (この棚は、僕がつくったから扉がガタガタするんだ。

 (僕とクレアの食器が入ってる。


ルウ
 (外の様子を見てこようかな? 寒そうだから、やめておこう……。

 (外に行くのは、ごはんを食べてからにしよう。


ルウ
 (僕の武器『アーク・エッジ』だ。まき割と狩りにしか使ってないけど……。

 (ごはんを食べたら、手入れしておこう。

洋服箪笥
ルウ
 (狩りに行くとき、マフラーをしていこうかな……。

 (明日の朝は寒いだろうな……。

本箱
ルウ
 (クレアの本箱だ。いろんな本がつめこんである。

 (寝る前に、クレアに本を読んでもらおう。

暖炉
ルウ
 (ウサギのスープだ。

 (いいにおいだな……。

 (あちっ!

まき
ルウ
 (まきを割るのは、僕の仕事なんだ。

 (明日のうちに、まき割をしておこう。

タル
ルウ
 (イモのたくわえはたっぷりあるな。

 (春になったら、またイモを植えなきゃ。

 (干し肉が入ってる。つまみ食いしたらクレアに怒られるだろうな……。

 (干し肉のタルだ。


クレア
 「さあ、できたわよ。晩ごはんにしましょう。


ルウ
 「いただきます。

クレア
 「…………。

ルウ
 「食べないの? 冷めてしまうよ。

クレア
 「ねえルウ、思い出さない?

ルウ
 「え……なにを?

クレア
 「ルウが、うちに来た日のこと。

ルウ
 「…………。

クレア
 「あの日も、こんな雪の晩だったわ。早いものね……。あれから、もう2年よ……。

ルウ
 「……どうしたの、クレア?

クレア
 「ううん……なんだか急に、ね。なんでもないのよ。気にしないで、ルウ。


ルウ
 「あれ?

クレア
 「家畜たちが騒いでる……。狼でも出たのかしら?

ルウ
 「僕、様子を見てくるよ。

クレア
 「気をつけてね。

ルウ
 「だいじょうぶ。狼ぐらい、僕が追いはらうよ。



ルウ
 「なんだ? 普通のおびえかたじゃないぞ。

 「獣の気配もないし……。どうなってるんだろう。


「見つけたぞ……。

ルウ
 「だっ……誰だ!?

死の右腕が襲い掛かってくる!


クレア
 「ルウっ!?

ルウ
 「うっ……。

???
 「やめなさい!!


クレア
 「る、ルウから離れなさいっ!

ルウ
 「クレア、いけない! 逃げて!
死の右腕に投げ飛ばされる

クレア
 「ルウ!?

ルウ
 「逃げてくれ、クレア! 早く!!

 「やめろ!! やめてくれ!!
 
 全てが終わったその時
 僕の旅が始まった。

 万能の魔力を秘める宝
【遺産】をさがし求める旅が。

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