ソサエティ本部 アルベルト: こちら アルベルト 内部への侵入に成功 フェルダー: 侵入者め! ただちに武器をすてなさい! アルベルト: フェルダー司令・・・! フェルダー(苦): アルベルト・・・! このセンチネルの中にヴァンツァーで侵入するとは・・・ このセンチネルの中に乗り込んで来るとは・・・ もはや 逃げられはせん 覚悟なさい! アルベルト: 覚悟するのはお前たちの方だ! 右翼のエンジンはあらかた破壊させてもらった! もう機体の制御も難しくなってるはずだ! フェルダー(喜): ふふふ・・・ その程度のことでこのセンチネルが落ちるわけがない アルベルト: フェルダー司令 ジェノスもお前を殺すためにここにくるはずだ フェルダー(喜): フッ 兄もムダなことをよくやる・・・ アルベルト: ソサエティから抜け出すんだ! そうすれば兄妹で殺し合う理由などなくなる! フェルダー(喜): ばかなことを・・・ フェルダー(叫): 近衛隊長 何をしている! はやく侵入者を排除しなさい! 近衛隊長: はっ! ただちに 近衛部隊を出動させます! 兵士(叫): うわぁっ! 兵士(叫): うわぁっ! アルベルト(叫): なんだ この衝撃は? ブレンダ: アルベルト 聞こえる? 今 所属不明の飛行物がセンチネルに突入するのが見えたわ アルベルト: ああ こちらでも衝撃を感じた ブレンダ: もしかすると ジェノス! アルベルト: おそらく・・・ 彼もソサエティの機密情報を入手しているはずだからな 兵士(叫): 第7エンジンから出火! 兵士(叫): 3号ジェネレーターの機能が 完全に停止! アルベルト: フェルダー司令 センチネルも もう終わりだな フェルダー(叫): アルベルト! アルベルト: 早く 脱出しろ! 手おくれになる フェルダー(喜): これで われわれに勝ったつもりか? おもしろいことをいう このセンチネルの機能は・・・ 兵士(叫): 出力低下っ! だめだ!降下します 兵士(叫): おいっ! 落ちはじめたぞっ!! 兵士(叫): 脱出だあっ! フェルダー(叫): あわてるなっ! この程度でセンチネルが落ちるものか! ジェノス(喜): いや お前と一緒にこの機は落ちる・・・ アルベルト(叫): ジェノス! フェルダー(叫): ・・・・・・ ジェノス(喜): お前は 道をあやまってしまった・・・ どうして 私の言うことを信じてくれなかったのだ お前も 私も 取り返しのつかないほどに手を血でぬらしてしまった フェルダー: あなたまで とうとうこんな場所に・・・ 私は死ぬわけにはいかない 総統を お護りしなければソサエティは・・・ ジェノス: ロイス! これまで お前たちソサエティがやってきたことが あれが正しい事だとでもいうのか!? 人々の 理想だとでも言うつもりか!? フェルダー: その行いが正しいかどうかは結果でしかないわ! 今は ソサエティの行いが否定されるかもしれない でも 私たちは いずれ人類に大きな幸福をもたらすのよ! ジェノス: 私の妹はすでに死んでしまったようだ・・・ ・・・・・・・・・ お前がそうまでソサエティを信じつづけるのならば・・・ お前を殺すしかない! アルベルト(叫): やめろっ ジェノス! ルーク(叫): ジェノス様っ! おやめくだされっ! フェルダー(叫): そうは いかないっ! ジェノス(叫): ロイスッ! フェルダー(苦): ぐっ! フェルダー(苦): さようなら・・・兄さん ジェノス: ロイス! 待てっ! アルベルト(叫): なんだ!? 近衛隊長: うらぎり者め! 薄汚い傭兵からはい上がれるチャンスをふいにしおって・・・ 近衛隊長の名にかけてお前などに司令を殺させはしない! ジェノス(苦): ぐ・・・ きさま・・・ 近衛隊長: それからアルベルト・・・ 君も もう少し物のわかる男だったらよかったのだがな その腕なら ナンバーズにもなれるものを アルベルト(叫): ふざけるな! そこをどくんだ! 近衛隊長: ざんねんだが 諸君らには ここで この艦を降りていただこう・・・ しかばねとしてな! フェルダー: 近衛隊長! 艦を脱出します 準備しなさい 近衛隊長: とどめはさせなかったようだな・・・ まあよい センチネルとともに死ぬがよいわっ! アルベルト: ジェノス 無事か? ジェノス(苦): どうやらバランサーをやられたようだ ロイスに とどめをささねばならんのに・・・ アルベルト: お前も 早く脱出しろ あとのことは おれにまかせるんだ お前の妹は おれが連れてもどる ジェノス(苦): ・・・・・・ よけいなことを・・・ 近衛隊長: バカな・・・あれだけの兵力をもってしても お前を 止められないというのか アルベルト: ここを通してもらうぞ 近衛隊長: ここから先は お前のような者が立ち入れる場所ではない ここから先は支配者の・・・ いや 神の領域なのだ! アルベルト(叫): その思い上がりが ソサエティを狂わせているんだっ! 近衛隊長: ソサエティが狂っているだと? フッフッフ・・・ まあ お前などに わが総統の気高い思想など わかろうはずもないが・・・ しかたない 先ほどの決着をつけねばならんようだな 高貴なる騎士“エーデル リッター”の真の力を・・・ とくと味わうがいい! 近衛隊長: きさまなどにこの私が 倒せるものか! 総統・・・ 私に お力をっ!! 近衛隊長(苦): フェルダー司令 もうしわけありません・・・ 総統の事を・・・頼みました・・・ ソサエティ総統: ごほっ ロイスよ・・・ 何事が起こっているのだ? フェルダー(苦): 総統・・・ このセンチネルが・・・・ ガーディアンの攻撃にあっているのです 不覚にも 私も手傷を負って・・・ ソサエティ総統: ごほっ なんだと? ガーディアン・・・? そうか お前が警告していた傭兵どもの組織か・・・ アルベルト: その通りだ お前は もう逃げられん ソサエティ総統(喜): フッ 傭兵ごときがわしを倒すというのか・・・ アルベルト(叫): 殺しはしない お前のためにおれの国が・・・両親が そして多くの人々が苦しめられた お前たちの犯したあやまちは償ってもらう お前をどうするかは彼らが決めてくれるだろう ソサエティ総統(喜): ほっほっほ・・・ ざんねんだが それはできんな すでにわしの体に変調が現れておる この巨大爆撃機センチネルはわしの生命維持装置とつながっておるのじゃ! アルベルト(叫): なんだって! フェルダー: 総統 今からここを出れば・・・ ソサエティ総統: いや・・・ わしにはわかっている わしの体が もう長くはもたないことを・・・ フェルダー(叫): そんな・・・! ソサエティ総統: 案ずるな・・・ 人類同志の戦いは不可避だ わしの体が滅びても憎しみの炎が絶えることはない・・・ アルベルト(叫): ばかな事を!! フェルダー: 総統・・・何を言っているのです? 戦いによる浄化の後に新しい世界を築くはずでは・・・ ソサエティ総統(喜): ふふ ロイスよ・・・ お前は 有能な部下だったが わしの真意を理解していないようじゃな・・・ 戦争による利益も新たな世界も・・・ わしにとっては どうでもよい事なのだ・・・ フェルダー(沈): な なんということを・・・ それでは 話が違います! ソサエティ総統(喜): あの 軌道エレベーターを見るがいい・・・ あれは 国々の協力のもとに平和と協調の象徴として完成させられるはずの物だった ところが どうだ・・・ エレベーターの 経済的価値が薄くなったとたん 国々は開発から手をひき ふたたび紛争を始めおったではないか・・・ わしはその時 気付いたのじゃ 戦いこそが人類の本来の姿・・・ 戦いこそが人類の存在意義だという事にな! フェルダー(沈): 総統・・・ 私は 新たな世界の到来を信じて・・・ ソサエティ総統(喜): ・・・お前も同じこと 戦いを指揮するお前自身 神のよろこびを味わっていたはずだ・・・ フェルダー(沈): ・・・・・・ ソサエティ総統(喜): 組織としてのソサエティは消滅するが・・・ わしのたましいが 世界に新たな戦いの種を まくことだろう・・・ 聞こえんか・・・あの新たな・・・戦いの調べ・・・が・・・ ソサエティ総統: ・・・ フェルダー(苦): 総統・・・ ううっ なんてことなの! アルベルト: ・・・・・・ ジェノスは こうなることを始めからわかっていた・・・ それなのに・・・ フェルダー(苦): ううっ・・・・ 兄が・・・ 兄の言っていたことが ・・・はじめてわかったような気がする・・・ アルベルト(叫): ロイス この機はもう墜落する・・・ 脱出するんだ! 急ごう フェルダー(苦): いいえ 私は深手を負ってしまった・・・ もう動けない・・・ それに 今まで自分がしたことを考えると・・・ 私は ここに残るわ・・・ アルベルト: 何を言う! これからでも・・・ フェルダー(苦): このペンダントをもって行って・・・ これを兄さんに渡してほしい 兄さんからもらったペンダントなの・・・ アルベルト: わかった ロイス・・・しかし フェルダー(苦): 兄さん ごめんなさい・・・ アルベルト(沈): ・・・・・・ アルベルト(叫): こちら アルベルト! センチネルから脱出する ブレンダ 回収をたのむ! ブレンダ: 了解 ジェノスは拾い上げたわ あとは あなただけよ アルベルト: わかった カルボナーラ アルベルト: これで なにもかもが終わったということか・・・ ブレンダ(楽): アルベルト! お帰りなさい! みんな あなたを待ってたのよ! アルベルト: 心配をかけた・・・すまない ブレンダ(楽): いいの! 無事でいてくれさえすれば ジェノス: 生きて帰ってきたようだな アルベルト: ジェノス・・・ ジェノス: 総統は 死んだのか? アルベルト(沈): ああ・・・だがお前の妹もセンチネルと共に・・・ ジェノス: ・・・・・・・ アルベルト: このペンダントをあずかってきた ジェノス(苦): このペンダントは・・・ まだ 国にいたころ私がロイスにおくった物・・・ アルベルト: 彼女はお前に“すまない”と・・・ ジェノス: ・・・そうか ロイスも 最後には人の心を取りもどしたのかもしれない・・・ アルベルト: ジェノス これからどうするつもりだ・・・? ジェノス: 私にとっての戦いは終わった・・・ もう 自分が存在する意味もないということだ アルベルト: いや・・・お前は まだこの時代に必要な人間だ 世界には まだソサエティのツメあとが残されている それらを 消し去らないうちは本当に終わったとはいえない おれたちといっしょにやってくれないか? ジェノス: ・・・・・・ アルベルト(喜): まあいい 今日はここでゆっくりしていってくれ どうするかはいつ決めてもらっていい ブレンダ(喜): 2人とも こんなところにいつまで いるつもり? そろそろ 行くわよ アルベルト(喜): ・・・わかったよ ジェノス 行こう ジェノス: ・・・・・・ アルベルト(叫): な・・・なんだあの閃光は・・・!? ルヴェン(叫): どうした!? なにが起こったんだ? アニタ(叫): た たいへんです! サンクトリヒの北10キロの地点に 軌道上から強力なビームが撃ちこまれて・・・ 村1つが 跡かたもなく消滅したそうです アルベルト(苦): なんて ことだ・・・ ブレンダ(叫): ちょっと! だれかカタパルトに乗ってるわ! ヴァンツァーが発進する! だれなの?応答して! ルーク(叫): ジェノス様っ! おもどりくださいっ! アルベルト(叫): ジェノスか! 応答しろ ジェノス! どうしたんだ? ジェノス: やはり 妹の事には 私が決着をつけるしかないようだ アルベルト: 妹の事? ジェノス: ・・・アルベルト もう 会う事もなかろう アルベルト(叫): ジェノスッ! ルーク(苦): ジェノス様・・・ ルヴェン: おい・・・あんた ジェノスの部下だったんだろう? 何か知っているんじゃないのか? ルーク(苦): いや 私にもくわしいことはわからん・・・ ただ・・・彼は先ほどロイス様からのペンダントを ここのコンピュータルームで調べていたようだった アルベルト(叫): なんだって! ブレンダ!ジェノスが解析したデータが残っていないか調べてくれ ブレンダ: はい! ・・・・・・ あっ!あったわ! ええと・・・ ブレンダ(叫): こ・・・こんなことって! アルベルト(叫): なんだ!? ブレンダ(苦): ソサエティは裏で 軌道エレベーター“アトラス”開発にかかわっていたみたい そして彼らは アトラスにしかけを作ったらしいわ ソサエティ総統の心臓が停止すると・・・ 自動的に 軌道エレベーターにかくされた兵器が 作動するようになっているのよ! アルベルト(苦): それが さっきの光か! 総統は 死のまぎわ エレベーターの事を口にしていた それは この事を暗示していたのか・・・ サカタ(苦): あのビームは シビルスカでわしが受け止めたビームと同じものだ もともと アトラスには宇宙で集めた太陽エネルギーを地上に送る機能がある それを全て電磁波に変えたとすると・・・ 地上は完全に焼きつくされるぞ! エミル(沈): もう・・・おしまいだ せっかくみんなでここまでがんばってきたのに・・・・・・ ブレンダ(叫): あきらめないで! 情報によると アトラスが次に兵器を起動するまで まだ しばらく時間がかかるらしいわ アルベルト(苦): よし このデータをガーディアン本部へ送ってくれ おれたちも ジェノスを追って アトラスに向かおう!
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