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≪ドミナの町≫

ドミナバザール
ジェニファー
「もー、ホントにうちの亭主ときたら、
 娘にベタベタベタベタベタベタベタベタベタベタと、
 気味悪いからヤメロってのに、まったくバカ亭主なんだから。


マークの部屋
ティーポ
「マークはんなぁ、宇宙ロケットで星へ行くのが、子供の頃の夢やったんやて。
 子供みたいやろ。レイチェルはんもあきれとったわ。


レイチェルの部屋
マーク
「あわわわわわわわ・・・・・・。娘の書き置きを見つけてしまいました。
『しばらく留守にするけど気にしないで』・・・・とあります。
 気にしないでと言われても、ねぇ。私は親ですよ。どうすればいいやら。
 へわへわへわへわへわ・・・・
「レイチェル」
マーク
「レイチェル・・・・・・まさか、家出してしまったとでもいうのでしょうか!?


マークの部屋
ティーポ
「レイチェルはん、魔法学校のあるジオに行ったんとちゃうかな〜。
 うち、ジオで作られてる魔法生物なんやけど、
 うちのこと改造したがってた様子やからなぁ。
 そういうことは口には出さへん娘なんやけどね、
 なんとなくわかるやんか〜。
 それにな・・・・・・

「あの娘、マークはんのこと、えろう嫌てるみたいやわ。
 ここだけの話やけど、あの娘、・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 マークはんを殺すつもりや!!
 早う止めんと、えらいことになるわ!! なんとかして〜!!


レイチェルの部屋
マーク
「ティーポの話では、娘は魔法学園に
 行きたがってたというではありませんか!
 魔法学園には、先生が生徒を石にして売り払ったり、
 カイボーしたりという噂があります。
 そんなとこに大事な娘をやれるもんですかー!!


ドミナバザール
ジェニファー
「ちょっと、ちょっと、
 マークったら最近イライラしちゃってるのわかる?
 わかるでしょ? ホントにィ。
 見てるこっちまでイライラしてきちゃってねぇ。
 

≪魔法都市ジオ≫

図書室
ジン・サラマンダー曜日以外
テセニーゼ
「なかなか興味深い実験になるだろうが、今日は日が悪い・・。
 ヌヌザックがいる・・・・。
 今度ヌヌザック不在の時を見計らって・・・・。


学生
「・・・・・・・・・・・・・・・・


ローズマリー
「緑のぷるぷるちゃん。


テセニーゼ
「まぁ、こんなところだろうか。


サラマンダー曜日
ローズマリー
「キャァァァァァッッッ!!


学生
「・・・・・・・・・・・・・・・・


ローズマリー
「・・・・・・・・・・・・・・・・。


テセニーゼ
「次は、何の実験をしようか。
 

≪ドミナの町≫

マークの部屋
ティーポ
「レイチェルはん、帰って来たんやけど、何かヘンやわ〜。
 妙にマークはんと仲ようなって・・・・・・・・
 油断させて一気にケリィつける気ィなんやろか・・・・・・・・?


レイチェルの部屋
レイチェル
「イイ感じの部屋よね。レイチェルって、本当は幸せなのよね。


マーク
「レイチェルが帰って来ました。

 なぁ、レイチェル、魔法に興味があるんだったら、
 下にいる魔法生物のティーポ、
 モデル2が出たんだって? 買いかえてあげるよ。
 望みは何でも言いなさい。

レイチェル
「ははははは。ここのは初号機ですから、性格に欠点があるんですよね。
 でも、初号機でも魔法都市ではそれなりに活躍しているわ。
 使い方次第よね。

マーク
「・・・・・・・・・・?


ドミナバザール
ジェニファー
「ちょっと、ちょっと、
 娘が家出から帰って来たっていうのに、亭主がヘンなのよ。
 あの娘は本当のレイチェルじゃないなんて言うし・・・・・・、
 それに近頃はね・・・・・・
 目を閉じると、水色のぷにぷにしたものが
 語りかけてくるとかワケわかんないこと言うのよ!

 あー! やだ!!
 なんであんな男といっしょになっちゃったかしら!!


レイチェルの部屋
マーク
「なぁ、レイチェル、
 キミが明るくなって、父さんとってもうれしいんだ。
 でも一つ聞いてもいいかい? キミは本当にレイチェルかい?

ジェニファーが部屋に入って来る

レイチェル
「私の名前をつけたのはあなた。
 あなたが私をレイチェルと呼ぶ限り、私はレイチェルだわ。


マーク
「うーん、あんまりヘンなことを言うのもなんなのだが・・・・・・
 キミは本当は私たちの娘のレイチェルじゃないような気がするんだ・・・・・・

レイチェル
「私はあなたの娘、生きるもの全ての娘、そしてあなたの娘はレイチェル。
 そうでしょう?

マーク
「うーん そうでしょう、と言われても、なんと言うか、その・・・・
 あ、そうだ、バカな話かも知れないけど、笑わないで聞いてくれないか?

レイチェル
「あら、今日は笑わなくてもいいのね。ウフフ。

マーク
「この前からずっとなんだ・・・・
 夢の中に水色のぷにぷにしたものが出てきて、
 自分はレイチェルだって言うんだ。
 だから、それじゃぁうちにいるレイチェルはいったい誰だ? って聞くと、
 うちにいるのは緑のぷるぷるちゃんだって答えるんだ・・・・

 これはどういうことなんだ?

レイチェル
「それはレイチェルからのテレパシー通信ね。

マーク
「テレパシーつうしん??

レイチェル
「水色のぷにぷにしたものは、
 レイチェルがテレパシーでメッセージを送る時の姿。
 ちなみに私は緑のぷるぷる。
 私とレイチェルは魔法学園で身体を交換したの。
 あなたの言う、ホントのレイチェルは
 魔法学園にいるってことになるのかしらね。

ジェニファー
「まあ!!

マーク
「じゃぁ、やっぱりキミは本当のレイチェルじゃないんだね!?

レイチェル
「あ〜あ、バカバカしい。自分の娘って誰のことを言ってるの?
 あなたがイメージしているような、あなたの娘は、
 この世界のどこにもいないわ。
 あなたは自分の娘が誰であるかさえわかってないのね。

ティーポの声
「マークはん! 話はそこで全部聞いたで!
ティーポも部屋に入って来る

マーク
「ティーポ・・・・??

ティーポ
「マークはんはレイチェルはんの気持ちを
 少しもわかってへんやないか!!
 ウチ、もうたえられへん!! 知ってること全部言うで!!
 見てみっ!!

体内から大量のパンプキン火薬を出して泣き始める

レイチェル
「????

ティーポ
「これは、レイチェルはんがバイト代で
 少しずつ買ったパンプキン火薬や!!

マーク
「????

ティーポ
「レイチェルはんは、ウチを爆弾に改造して、
 この家もろとも、マークはんを殺す気やってん!

 ウチもな・・・・・・、レイチェルはんのためなら、
 死んでいいと思うとってん・・・・
 今ごろ、レイチェルはん、魔法学園で
 最後の仕上げの研究をしてんねん・・・・

マーク
「レイチェルが・・・・!? 私をっ・・・・!?

ジェニファー
「ひあ〜〜〜〜〜!! うちのレイチェルがなんでそんなことをッ!?

 ちょっとアナタ!! 見せなさいよッ!!
 どんな改造されたのよッ!!

マーク
「レイチェルはやっぱり・・・・私を嫌っていたんだ・・・・

ジェニファー
「方向舵・・・・星図に立体方位計・・・・無重力空間制御・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・爆弾というよりは・・・・・・
 宇宙ロケットかしらね・・・・

マーク
「宇宙ロケット?

レイチェル
「ああ、そういえば、魔法学園のレイチェルは言ってたわね。
 宇宙に出て星に行きたいって。

ティーポ
「宇宙に出る??
 宇宙なら・・・・・・・・証拠が残らへんしなぁ・・・・

ジェニファー
「ちょっと、ちょっと!
 アンタ、レイチェルが小さい頃言ってたじゃないのよ!
 宇宙ロケットを作って星まで遊びに行こう、って!

マーク
「ああ、でも、あれはレイチェルに笑われたからやめたんだ。

ジェニファー
「まったく、マークったら、アンタって人は!
 レイチェルに笑って欲しいって言ってたのはアナタじゃないのよ!!
 嫌われてるだとか、何だとか、一人でゴチャゴチャ抜かして!
 レイチェルの気持ちをどうしてわかってあげなかったのよ!

マーク
「どうしてって、そんなオマエ・・・・・・

おとうさん

マーク
「???? レイチェルかい??

目を閉じて

マーク
「・・・・・・こうかい?

そう

マーク
「あああ、水色のぷにぷにしたものが・・・・まったりと・・
 レイチェル・・・・キミなのかい?

レイチェル
「この話の流れでそれをレイチェルと
 言ってしまうのはナニですが、そうです。

ジェニファー
「????

私はいつもおとうさんの側にいたのに見てくれなかったよね?

マーク
「私が? 見てなかった?

おとうさんが見てたのは、自分で作りだした私の幻想。
でも遠くはなれて、やっとこうして言葉をかわすことができたわ。


マーク
「レイチェル・・・・もうもどっては来ないのかい?

レイチェルはどこにもいないの。本当の私は水色のぷにぷに。

マーク
「水色のぷにゅぷ・・・・・・呼びにくいよ、レイチェル

今はいいの。私の名前はなくなりました。

マーク
「なくなった?

うん。でもいつか、本当の本当の私になった時、
必ずもどってくるから、その時にもう一度名前をつけて


マーク
「レイチェル・・・・・・レイチェルでいいのかい?

今はダメ。それじゃぁ、今日はこれで・・・・。

マーク
「ちょっと待って!

いつでも会えるから・・・・

マーク
「レイチェル・・・・

レイチェル
「なあに?

マーク
「・・・・・・・・・・キミじゃなくって・・・・

ジェニファー
「いったい何がどうなったのやら。誰か説明してちょうだい。

レイチェル
「いつか本当のレイチェルに会える日まで、
それまでは私が本当のレイチェル。


ティーポ
「ウチ、途中でハズしてからすっかり流れに乗れてへんのやけど・・・・

マーク
「ティーポ、君は何も心配しなくていいってことだよ。
 爆弾に改造されもしないし、モデル2に買いかえたりもしない。

ティーポ
「モデル2の話・・・・初耳・・・・・・・・・・・・

ジェニファー
「よくわからないけど、みんながそれでいいなら、私もそれでいいのよ。
 ねぇ、レイチェル。これでいいのよね?

レイチェル
「そうそう。これでいいのよ。

ティーポ
「宇宙・・・・
「レイチェル」

おわり
マークの部屋
ティーポ
「爆弾もロケットも、どっちもイヤや〜。


レイチェルの部屋
レイチェル
「イイ感じの部屋よね。レイチェルって、本当は幸せなのよね。


マーク
「宇宙・・・・宇宙もいいなぁ・・・・


ドミナバザール
ジェニファー
「私にはなんだかよくわからないけど、
 娘も戻ったし、亭主も元気出たし!!
 めでたしめでたしって感じだわよ〜、もう、ホントにィ!
 

≪マイホーム≫

寝室
サボテン君
「水色のぷにぷに
 

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