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プリマドールといっしょ



≪カローナの街≫

クラウスの店の地下
クラウス
 「ミント君、おかえり。ケガはないかい?

ミント
 「あたしがケガなんかするわけないでしょ〜。
  ファントマイトも、ちゃちゃっと取ってきたよ。

クラウス
 「ほう……さすがミント君! あのウィーラーフを倒したのか!

ミント
 「倒すまでもなかったわね〜。
  あたしの力を見せつけてやったらおとなしくファントマイトをくれたの。

クラウス
 「これがファントマイトか……。
  これを加工してアミュレットをつくってプリマドールを完成させよう。

ミント
 「あとは、ベルとデュークがかっぱらったティアラね。
  早いとこ、あいつらをつかまえて取り返さないと、
  プリマドールは完成しないわね……。

ルウ
 「それならだいじょうぶだよ。

ミント
 「だいじょーぶ、ってどういう意味?

ルウ
 「ティアラを取り戻したんだ。

ミント
 「ええっ!?

クラウス
 「ルウ君、本当かい!?

ルウ
 「ミントが怒りの山に行ってる間にベルたちを説得して返してもらったんです。

ミント
 「あのベルたちを説得するなんて……。どんなテクニックをつかったわけ?

ルウ
 「テクニックなんて……。きちんと話をしただけだよ。

ミント
 「あやしーわね。あんた、ベルたちと裏でつるんでるんじゃない?

ルウ
 「そんなことないさ! おかしな言いがかりをつけないでくれ!

クラウス
 「まあまあ、いいじゃないか。無事にティアラが戻ったんだ。
  さっそくプリマドールに装着してみよう。


ルウ
 「ティアラにはどういう機能があるんだい?

プリマドール
 「自発的な意志や認識の能力やさまざまな知識の集積体です。
  ティアラを装着すれば現時点の補助的な知能とは異なる
  本格的な思考能力が付与されます。

ミント
 「…………………。さっぱりわかんないわ。

プリマドール
 「ミントのアタマで理解できるほど単純な構造ではありません。

ミント
 「なぬ!! ナマイキな……。

ルウ
 「君の性格や考え方が進歩するってことかな。

プリマドール
 「進歩する、というより本来のそれに戻るのです。

ミント
 「そのナマイキな性格もちょっとはマシになるわけね。

クラウス
 「では、装着するぞ……。

 「うわっ!?

ミント
 「消え……ちゃった!?

???
 「こっちこっち!

プリマドール
 「これがホントのボクさっ!

 「うれしいな〜♪ これで自由に動けるぞ!

 「どうだい、ボクの力はっ! スゴイでしょ!

ミント
 「ちょこまかしてるだけじゃない。

プリマドール
 「あ〜あ、やっぱりミントはダメダメだね。
  ボクみたいな人形がちゃんと歩けることのスゴさもわかってないんだから。

ミント
 「なぬ!? どーいう意味よ!

プリマドール
 「説明するのもめんどくさいや。かってに考えとけば?

 「こいつぅ……。許さんっ!

ルウ
 「ミント、魔法はダメだ! 魔法は!

ミント
 「だってコイツ、ナマイキすぎるよ!
  あたしをさんざんバカにしてさ! ひどいと思わない!?

プリマドール
 「ひどいのはミントの根性なんじゃない?

ミント
 「こっ……このガキぃ!

プリマドール
 「クラウスさん! ボク、だんだんできあがってきたよ!
  あとは、ミントが取ってきてくれたファントマイトからアミュレットをつくるだけだよ。
  がんばってアミュレットをつくってね。ボク、早く完成したいんだ!

クラウス
 「おやおや、ずいぶん素直になったね。

プリマドール
 「そりゃそうだよ。クラウスさんとルウは、ボクをつくるため
  いっしょうけんめいがんばってくれたもん。ボク、ずっと見てたんだよ!

ミント
 「ちょっと待ちなさいよ! なんで『クラウスさんとルウ』なわけ?
  あたしがなんにもしてないみたいじゃない!

プリマドール
 「ちがうの?

ミント
 「こいつっ!

プリマドール
 「へへ〜んだ。ミントの攻撃なんか当たらないよ〜だ。

 「あれ?

ミント
 「どうしたの?

プリマドール
 「おかしいなあ……からだに力が入らないや。

ミント
 「うろちょろしすぎて力を使いはたしたんじゃない?

プリマドール
 「う〜ん、そうかも……。

クラウス
 「エネルギーが足りないのかね?
  アミュレットを装着すれば解決するのではないかな。

プリマドール
 「どうかなあ……。

クラウス
 「それは困ったな。もしアミュレットを装着しても問題が解決しなかったら……。

ミント
 「【遺産】の封印を解けないかも……。それ、マズイじゃない!

ルウ
 「原因をさぐった方がよさそうですね。僕とミントで手分けして調べてみます。

クラウス
 「そうだね、それがいいだろう。ふたりとも、よろしく頼むよ。
  私はその間にアミュレットをつくろう。

ルウ
 「なにか情報をつかんだら、また来ます。

プリマドール
 「ルウ、ばいば〜い!


クラウス
 「プリマドール君のエネルギー不足か……。
  こういうことは、魔法の専門家に聞いてみるのが一番かな……。
  しかしあの人には、もう関わりあいたくないが……。

 「ベルとデュークがティアラを返してくれるとは……。改心してくれたのだろうか?

 「ファンシー・メルにたずねるべきかな……。

 「エネルギーが足りなくてもプリマドール君はずいぶん元気だね。

 「そういえば、妙な話を聞いたよ。
  ゴロツキ兄弟に、決闘を申しこまれたそうじゃないか。
  あんな連中にかかわっちゃいかんよ。


プリマドール
 「ボク、キューブの中でずっと待ってたんだ。だれかが起こしてくれるのを……。

 「ミント、せいぜいがんばってね!

 「う〜ん……からだに力がはいらないや。

 「思いっきり走ってみたいなあ……。

 「ルウって、ぜったいなにかヒミツがあると思うな!


クラウスの店
エレナ
 「プリマドールさんのエネルギーですか?
  う〜ん…………どうしましょうね〜。あっ! いい考えがありますよ!
  お母さんに、スタミナ料理をつくってもらいましょう!

 「お母さんの料理を食べたらプリマドールさんも元気になりますよ♪

 「お母さんのつくるごはんはとってもおいしんですよ。
  ロッドさんも『グレートだぜ』ってほめてましたよ〜。

 「今度、ルウさんといっしょに湖を見に行くんです♪


噴水広場
マルコ
 「ねえねえ、知ってる? ゴロツキ兄弟が、お店で万引きしようとして……。
  店にいたグレアムさんにボコボコにされたんだ!

 「だれか遊んでくれないかなあ……。
  ポプルプルル人のところに遊びに行こうかな。


マーカム
 「クラウス氏の店には面白い品がそろっていますな。
  私の商会と、取引をお願いしたいものです。

 「ホッブス氏の店にゆきましたがいささか値段が高すぎますな。

 「よい取り引きの話があったらどうぞ声をかけてください。
  信用第一で、取り引きさせていただきますぞ。


グレアム
 「ミラって女に、どうも見覚えがあるぜ。
  10年ほど前、都の武闘大会で優勝した
  女剣士に似てるんだが……他人の空似か?

 「俺も昔は冒険者として鳴らしたもんだが今となっては、ただのガンコオヤジだな。
 

≪メルのアトリエ≫

アトリエの中
メル
 「いらっしゃい、ミント。そろそろ【遺産】の探索をあきらめてくらたかしら。

ミント
 「な〜に言ってんのよ。このミント様が【遺産】をあきらめるわけないでしょ!

メル
 「あら……まだ痛い目をみていないのね。いつになったら、こりてくれるのかしら。

ミント
 「あたしの辞書に『こりる』とか『反省する』なんて文字はないわね!

メル
 「こりない子ね……。ところで、今日はどうしたの? わたしになにかご用かしら。

ミント
 「そうそう、そーなのよ! プリマドールのことで相談したいことがあるの。

メル
 「プリマドールが? なにかあったのかしら。話してごらんなさい。

ミント
 「それがねー……。


メル
 「そう……プリマドールにそんなトラブルが……。

ミント
 「ものすごくイヤな予感がするけど……。
  今までに集めたアイテムのほかにまだ必要なものがあるのかな?

メル
 「それはないと思うわ。

 「残りはアミュレットだけのはずよ。
  でも、プリマドールは数百年前につくられたものですものね。
  素体駆動系の内蔵エネルギーが放散しきっている可能性があるわ。

ミント
 「ソタイクドウケイ……。なにそれ?

メル
 「かんたんに説明すればエネルギーが足りていないのよ。

ミント
 「……かんたんすぎる答えね。

メル
 「このままでは【遺産】の封印を解けない可能性が高いわね。

ミント
 「げっ! やっぱり!? ねえメル、なにかいい方法はないの?

メル
 「そうね……ないこともないわ。
  でも、ちょっと荒っぽい方法だしうまくいく保証もできないの。
  失敗するかもしれないけれどそれでもかまわないかしら。

ミント
 「ダメかもしれなくたって、やるしかないわ。でさ、そんな方法なの?

メル
 「この子たちが役に立ってくれると思うわ。

ミント
 「へ? このヘンなのが?

メル
 「正確には、この子たちのお兄さんね。
  その子……ゴロタンは、巨大な雷のエネルギーをあやつることができるの。
  その力を利用すれば、プリマドールにエネルギーを補充できるんじゃないかしら。

ミント
 「ゴロタン? とぼけた名前ね〜。そいつって、どこにいるの?

メル
 「うちのアトリエにいるわよ。外にいる子たちに   聞いてごらんなさい。

ミント
 「ふ〜ん。

メル
 「ゴロタンは、ちょっと気が荒いから用心するのよ。
  もっとも、あなたの場合は少し痛い目をみたほうがよい薬になると思うけど。

ミント
 「よけいなお世話よ!


アトリエの外
ポプルプルル人
 「ゴロタン? しらないのだ〜。
  ゴロタンより、ボクのボールであそぶほうが、おもしろいのだ〜!


ポプルプルル人
 「ゴロタン? たいしたことないのだ〜。
  ゴロタンなんかほっといてボクのブランコであそぶのだ〜!


ポプルプルル人
 「ゴロタン? よそでさがすのだ〜。
  ゴロタンとあそぶのはやめてボクのラッパであそぶのだ〜!


ポプルプルル人
 「おっ! ミントなのだ〜。 この前は助けてくれてありがとうなのだ〜。

ミント
 「ひさしぶり〜。元気してる?

ポプルプルル人
 「元気なのだ〜。

ミント
 「そーいえば、あんたゴロタンって知ってる?
  メルの話だと、このアトリエのどこかにいるらしいんだけど。

ポプルプルル人
 「ふっふっふなのだ〜! ゴロタンのことならボクが知ってるのだ〜。

ミント
 「おっ! ホント!?

ポプルプルル人
 「ミント、今すぐゴロタンとあそんでみる?
あそぶ
ミント
 「もっちろんよ!

ポプルプルル人
 「じゃあ、ミントを案内するのだ〜。
  ミント、がんばるのだ〜!


ミント
 「こいつがゴロタン?
  ふっ、チョロイわね。
  5秒でボコボコにしてやるわ!

 「ん!? なに、この鳴き声……。

 「なぬー!? いきなりデカすぎじゃない!?

ゴロタンとバトル!

ミント
 「さて、クラウスさんのところにもどろっかな。
やめておく


ポプルプルル人
 「ゴロタンとあそんでみる?
 

≪カローナの街≫

噴水広場
ニール
 「クラウスという人のお店に行ったよ。
  こっとう品がたくさんあったけど……。あんまり売れてないみたいだったなあ。

 「マーカムさんは都の大商人なんだ。
  僕も、マーカムさんの商会に入れてもらおうかな……。


マルコ
 「ねえねえ、知ってる? ゴロツキ兄弟が、クラウスさんの店に行ったら……。
  ミラさんにボコボコにされたんだ!

 「もうすぐごはんの時間だけど  まだ遊んでよっと。


クラウスの店の地下
ミント
 「いいわね? いくわよ!

 「とりゃっ!

プリマドール
 「ひゃっ!?

 「うわわっ!?

 「うひゃあ!!

クラウス
 「ずいぶん荒っぽい方法だね。巻きぞえになるかと思ってびくびくしたよ。

 「プリマドール君、具合はどうだい?

プリマドール
 「…………。

クラウス
 「うーん……どうも刺激が強すぎたかな。

プリマドール
 「えいっ!
ジャンプして天井に頭をぶつけてしまう

プリマドール
 「いたたた……。

ミント
 「……なにやってんの、あんた。

プリマドール
 「うるさいな〜。ちょっとはりきっただけだよ!
  だってさ、体じゅうに元気があふれてきたんだもん!

クラウス
 「と、いうことは……。

プリマドール
 「うんっ! さいっこ〜の気分だよっ!!
  ボク、ばっちり元気になっちゃった!クラウスさん、どうもありがとっ!

ミント
 「ま、待ちなさいよ! お礼を言う相手が違うでしょ!

プリマドール
 「ちぇっ! ミントってばこまかいことを気にするなあ。
  もっと広い心を持ったほうがいいんじゃない?

ミント
 「こっ……このガキぃ!

 「どーやら、まだ電撃が足りないみたいね。
  あと100発ブチこんでやるから覚悟しなさいっ!!

プリマドール
 「ひゃあ!?

クラウス
 「まあまあ、ミント君。大目に見てやってくれたまえよ。

ミント
 「だって、このガキンチョってナマイキすぎるんだもん!

クラウス
 「元気があっていいじゃないか。
  プリマドール君が元気なら、【遺産】の封印だって、すぐに解けるはずだよ。

ミント
 「そりゃそうだけどさ〜……。
  そーいえばアミュレットづくりはまだ時間がかかりそーなの?

クラウス
 「まだ途中だが、先は見えたよ。
  それほど時間はかからずに完成できるはずさ。

ミント
 「ふっふっふっ……もうすぐね!
  アミュレットができれば 【遺産】はガッチリあたしのものよっ!

プリマドール
 「あ〜あ、勝手なこと言ってるなー。

ミント
 「なぬ!! なんか言った!?

プリマドール
 「なんにも言ってないよ〜だ!

ミント
 「こ、こいつ……。

クラウス
 「そういうわけだ、ミント君。
  アミュレット完成までもう少しだけ待ってくれたまえ。

ミント
 「がんばってね、クラウスさん。
  早くしてくれないと、あたしこのガキをボコボコにしちゃいそうだから。

プリマドール
 「うっ……。


クラウス
 「プリマドール君が元気になって私もうれしいよ。

 「アミュレットが完成するまでもう少し待ってくれたまえ。

 「プリマドール君に、外の世界を見せてあげるのもいいかもしれないね。

 「そう言えば、妙な話を聞いたよ。
  ゴロツキ兄弟に、決闘を申しこまれたそうじゃないか。
  あんな連中にかかわっちゃいかんよ。


プリマドール
 「ボク、ばっちり元気になったよ!

 「クラウスさんって、ずっと徹夜でがんばってるんだ。だいじょうぶかな?

 「外に遊びに行きたいなあ……。

 「アミュレットができたら封印をこわしてあげるよ!
  ありがたく思いなよ、ミント!


酒場
ミント
 「なぬ!? あいつらは……!

ベル
 「おや、ミントじゃないか。

ミント
 「あんたたち、なんでこんなところにいるのよ!

デューク
 「どこにいようと、俺たちの勝手だろ。

ミント
 「はは〜ん……読めたわよ!
  街で油断してるあたしを襲ってお宝を横取りする気でしょ!

ベル
 「冗談じゃない! おかしな言いがかりはやめとくれ!

ミント
 「な〜に言ってんの! かくしてもムダよ! 今ここでボコボコにしてやるっ!

ベル
 「人の話を聞けってんだよ!
  あたしらはもう、あんたたちにちょっかいを出す気はないんだ。
  でなかったら、ルウにティアラを返すはずがないだろう!

ミント
 「言われてみればたしかにそーね……。
  だけど、どーして突然ルウと仲良くなったわけ?
  ヘンなものでも拾って食べたの?

デューク
 「おまえといっしょにするなっ!

ベル
 「仲良くなったわけじゃないさ。
  ただ……あの子の冒険の目的を聞いちまったからねえ。
  邪魔をするのが忍びなくなっちまったのさ。

ミント
 「ヘー……ルウの目的ってそんなに深刻なんだ。

ベル
 「お待ちよ! あんた、ルウからなんにも聞いてないのかい?

ミント
 「うん。なーんにも。

ベル
 「なんてこったい……。いいかい、あの子はねえ……。

デューク
 「あねさん、やめときましょう。

 「ルウの話は、あんまり言いふらさないほうがいいですぜ。

ベル
 「そうか……そうだね。

ミント
 「なぬ! 途中でやめたら気になるじゃない!
  ケチケチしないで最後まで教えてよ!

ベル
 「そいつはできない相談だね。
  いずれ時期がくればルウが話してくれるはずさ。デューク、行くよ!

デューク
 「へいっ、あねさん!

ミント
 「ちょっと、待ちなさいよ!
 

≪メルのアトリエ≫

メル
 「ゴロタンなら、元気にしているわよ。
  ただ……痛い目にあってちょっとだけおとなしくなったわね。
 

≪湖畔≫

エレナ
 「ミントさん、こんにちわ〜♪

ミント
 「あれ? ふたりとも、なにやってんの?

エレナ
 「いいお天気だからおさんぽに来たんです。

ミント
 「か〜っ! あんたたちヒマね〜。
  あたしが必死こいてがんばってるのにな〜に遊んでんのよ。

エレナ
 「だって……。もうすぐルウさんたちとも会えなくなっちゃうし……。

ミント
 「へ?

エレナ
 「ふたりとも【遺産】をさがしてカローナの街に来たんですよね。
  だから【遺産】が見つかったらふたりとも、
  遠いところへ行っちゃうんじゃないかなって……。

 「ふたりに会えなくなっちゃったらわたし、さびしいです……。

エレナの側に寄るミントとルウ…


ルウ
 「【遺産】を見つけたらミントはどうするんだい?

ミント
 「決まってるじゃない。【遺産】の力で世界征服よ!

 「ルウ、あんたはどーするの?

ルウ
 「僕は……。

ミント
 「あ、待って! 当ててみよっか。
 【遺産】で願いをかなえたら、あんたはきっと……。
故郷に帰る
ミント
 「故郷に帰る、なんて言い出すんじゃない?

ルウ
 「うん。そうしようと思ってる
ミント
 「そして静かに暮らす、ってわけ?
  地味ねえ。地味すぎよ!

エレナ
 「でも、ルウさんらしいです。
  ルウさんには、ミントさんみたいな
  暴れん坊人生は似合いませんよ♪

ミント
 「誰が暴れん坊人生だっ!

 「故郷であんたを
  待ってる人でもいるわけ?
街に残る
ミント
 「もしかして、カローナの街に残るとか?

ルウ
 「僕は故郷に帰るよ。

ミント
 「なになに、故郷であんたを
  待ってる人でもいるわけ?
ルウ
 「うーん……まあね。

ミント
 「それって、もしかしてカノジョ?

エレナ
 「ええっ!? そうなんですかぁ!?

ルウ
 「そうじゃないよ!

ミント
 「カノジョじゃなかったら、なんなのよ。

ルウ
 「えーと……姉さんみたいな人かな。

ミント
 「みたいな? ……なんかアヤシイわね。
  ともかく、そんな相手があんたの帰りを待ってるわけね。

ルウ
 「帰りを、じゃないな。

ミント
 「へ?

ルウ
 「ずっと、ずうっと僕は彼女を待たせているんだ……。

エレナ
 「ルウさん……。

ルウ
 「ごめん。湿っぽくなっちゃったね。

ミント
 「いーんじゃない? 別に気にしてないわよ。

ルウ
 「こんな話をするのは【遺産】を見つけてからにしよう。
  エレナ、クラウスさんの作業はどうだい?
  アミュレットは完成したのかな?

エレナ
 「うーん、まだまだかかるみたいです。

ルウ
 「そうか……。待っている間に剣の修行でもしようかな。
  エレナ、そろそろ街にもどろう。

エレナ
 「はい♪

ルウ
 「じゃあね、ミント。

エレナ
 「ミントさん、さようなら〜。

ミント
 「アミュレットができるまでけっこう時間がかかるみたいね……。
  クラウスさんのところへ様子を見に行ってみようかな。
 

≪カローナの街≫

クラウスの店の地下
プリマドール
 「あ〜、ミントだ!

 「ほら、見てごらんよ! こんなことまでできちゃうぞ!

 「へへっ、ボクのすごさがわかった?

ミント
 「あいかわらずおちつかないわね〜。

プリマドール
 「……それだけ? やっぱりミントはわかってないなあ。

ミント
 「……このガキ。

クラウス
 「ははは、ふたりは気が合うようだね。

ミント
 「どーいう意味よ!
  あたしがこんなナマイキなガキと気が合うわけないでしょ!

プリマドール
 「ボクだって、ガサツなミントとはなかよくしたくないよ〜だ。

ミント
 「なぬ!? ガサツだと〜!?

クラウス
 「まあまあミント君。ところで、今日はなんの様事だい?
  もしやアミュレットのことかな。

ミント
 「あ! すっかり忘れてたわ。そうそうアミュレットよ。まだできあがらないの?

クラウス
 「もう少しだよ。あとは最後の仕上げをするだけさ。

プリマドール
 「アミュレットがそろったらボクは完成するんだ!

ミント
 「プリマドールができあがったら………。
  湖水の遺跡の封印をぶっこわして【遺産】もバッチリゲットできるわね♪
  ああ、夢にまで見たエイオンの【遺産】がついに、ついに……!!

 「あんた、しっかりやりなさいよ!

プリマドール
 「ミントに言われなくたってちゃんとやるよ!
  でも………。湖水の遺跡って、どんなところなの?

ミント
 「へ? あんた……知らないの?

クラウス
 「プリマドール君は街の外に出たことがないからね。
  そうだミント君、一度プリマドール君に
  湖水の遺跡を見せてあげてくれないかね?
  湖畔から遺跡が見えるはずだよ。

ミント
 「え〜!? なんであたしが!?

プリマドール
 「いいじゃんよ〜。ケチケチしないで連れてってよ。

ミント
 「な〜に言ってんのよ。今までさんざんマイキ言ったくせに!

プリマドール
 「ふ〜ん……だったらいいよ。
  ボク、もう【遺産】なんか知らないよ! 封印も解いてあげない!

ミント
 「うぐ!!

プリマドール
 「ミントは【遺産】がほしくないのかな〜。

ミント
 「……わかったわよ。連れてけばいいんでしょ! 連れてけば!

プリマドール
 「やったあ♪


クラウス
 「プリマドール君が元気になって私もうれしいよ。

 「エレナとプリマドール君が仲良くなってくれるといいが……。

 「アミュレットが完成するまでもう少し待ってくれたまえ。

 「プリマドール君に、外の世界を見せてあげるのもいいかもしれないね。


クラウスの店
プリマドール
 「ねえねえ! はやく湖を見に行こうよ!

 「はやくつれてってよ〜!


ミラ
 「街の外に行くの? あまり遠くに行っちゃだめよ。

 「晩ごはんまでには帰ってらっしゃいね。


噴水広場
ニール
 「かわいい坊やだね。この子、なんて名前なんだい?

プリマドール
 「坊やじゃないよ! プリマドールだよ!

ニール
 「おっ! 元気だなあ。


ニール
 「この前、森に行ってきたよ。
  だけどモンスターがいっぱいですぐに逃げてきちゃったんだ……。

 「おもしろい品物を見つけたら僕にも見せてくれないかな。


マルコ
 「あれ? この子、誰?

プリマドール
 「プリマドールさっ!

マルコ
 「ふうん……おもしろい名前だね。今度、いっしょに遊ぼうよ!

プリマドール
 「うん!


マルコ
 「そうだ! エレナもさそってピクニックに行こうよ!

 「今度、いっしょに遊ぼうね。


マーカム
 「小さな子供のお世話とは感心ですな。
  少ないですが、おこづかいをさしあげましょう。
50Gゲット!


マーカム
 「都に残してきた子供たちを思い出しますな。

 「元気があって、けっこうなことですな。


トニオの店
 『本日は店内整理中です。また明日どうぞ!
                         トニオ』

裏通りへ行こうとする
プリマドール
 「寄り道なんかしないで湖に行こうよ!

 「どこ行くの? 湖は、そっちじゃないよ!


宿屋
カーサ
 「おや、かわいい子を連れてるじゃないか。

プリマドール
 「このノート、なに?

カーサ
 「それは宿帳っていうんだよ。記録をつけてみるかい?

部屋へ行こうとする
カーサ
 「今、あんたの部屋は掃除中なんだよ。ちょっと待っとくれ。


教会
エレナ
 「まあ! プリマドールさん。お出かけですか〜?

プリマドール
 「うん。湖を見にいくんだ!

エレナ
 「なるほど〜。気をつけてくださいね。


エレナ
 「お父さんの研究がうまくいくようにおいのりに来たんです♪


ホテル
リーソン
 「申し訳ございませんがただいま満席でございます。

 「ただいま満席でして……。またのご利用をお待ちしております。


ソーリン
 「おや、その子は……。幼いながらも、気品のある顔だちですね。
  都の貴族のご子息でしょうか?

 「ただいま満席でして……。またのご利用をお待ちしております。


船着き場
デービス
 「すまんな。子供が喜ぶような大きい船は、しばらく来ないんだ。

 「好きなだけ遊んでいくといい。

 「子供が水に落ちないように見はっておけよ。
  一瞬の油断が、とり返しのつかない事故につながるぞ。


グレアム
 「このボウズ、いいツラがまえをしているな。
  ビシビシきたえれば、きっと強くなるぞ。

プリマドール
 「そりゃそうだよ! ボクはデキがちがうもん♪

グレアム
 「よし! さっそく訓練だ!

プリマドール
 「ええっ!?

グレアム
 「はっはっは、冗談冗談。


グレアム
 「ボウズ、あとで俺のところに来い。おもしろい話を聞かせてやろう。

 「この前、俺も湖水の遺跡を見てきた。
  妙な場所だったぜ。大きな祭壇があるだけで、他にはなにもねえ。


街外れの草原
ロッド
 「なんだ、オレ様とバトルしに来たのか?
  ……と思ったが、違うみてぇだな。子守りが終わったら、バトルしに来いよ。

プリマドール
 「ミント、この人だれ?

ミント
 「ただのビンボー人よ。

ロッド
 「どういう意味だ、コラ!


ロッド
 「プリティーなボーイだぜ。オレ様とバトルできるのはまだまだ先だな。

 「おめぇら、お似合いのコンビだぜ。

 「子守りが終わったら、バトルしに来いよ。


ジョニー・ウルフに話し掛ける
ロッド
 「そいつはジョニー・ウルフ。オレ様のベストフレンドだ。

プリマドール
 「ジョニー・ウルフっていうんだ……。 カッコいい名前だね!

ロッド
 「フッ……オレ様のネーミングセンスはパーフェクトだからな。
ジョニー・ウルフがついてくる


ロッド
 「楽しそうじゃねぇか。オレ様も参加するぜ。
ロッドもついてくる
 

≪湖畔≫

ミント
 「なんであたしがガキのおもりなんか……。

プリマドール
 「うわあ〜! 外って、きもちいいなあ。
  あったかくて、やわらかくてなんだかほわほわした気分になるよ。
  ミント、どうしてだろう?

ミント
 「あたりまえでしょ。こんないい天気なんだから。

プリマドール
 「そっか……そうだね……。
  ボク、ずっとつめたい箱のなかにいたからわかんなかったよ……。

ミント
 「そーいうこと。
  あんたは生まれたばっかで知らないことだらけなんだから。
  あんまりナマイキ言うんじゃないわよ。

プリマドール
 「うん……そうする。

ミント
 (いやに素直ね。


プリマドール
 「ミント、かけっこしよう!

ミント
 「へ?

プリマドール
 「この坂をのぼれば、湖が見えるんでしょ?
  どっちが先につくか、競争しようよ!

ミント
 「いやよ、めんどくさい。

プリマドール
 「へ〜? ミントってばボクに負けるのが、くやしいんでしょ。

ミント
 「はあ? な〜に言ってんのよ。
  このミント様が、あんたなんかに負けるわけないでしょ!

プリマドール
 「じゃあ、競争しようよ!

ミント
 「いーわ! やってやろうじゃないの。

プリマドール
 「ずるしちゃだめだよ!

ミント
 「それはこっちのセリフよ!

プリマドール
 「いちについて〜! よーい……

 「どんっ!
プリマドールとかけっこ
勝った
プリマドール
 「ミントは足がはやいなあ……。
  やっぱりかなわないや。

ミント
 「あったりまえでしょ。
  ふふん♪ ちょっとは見直した?

プリマドール
 「そうやって、すぐ調子にのるところが
  ミントらしいよね。

ミント
 「ぐ!
  ナマイキな……。

 負けた
プリマドール
 「へっへ〜ん♪
  ボクの勝ちだねっ!

ミント
 「まぐれよ! まぐれ!
  もう一回やったら
  あたしが勝つに決まってるわ!

プリマドール
 「そうかもしれないけど
  今回はボクの勝ちだもんね〜。

ミント
 「ぐぐ……ナマイキな!
プリマドール
 「あれが湖水の遺跡かあ……。あそこに【遺産】があるんだね。

ミント
 「【遺産】は封印で守られてるけどあんたがいれば、ちょろいもんよ。

 「封印を解除して【遺産】をゲットするわよ!

プリマドール
 「【遺産】を手にいれたら、どうするの?

ミント
 「どう……って、決まってるじゃない。 【遺産】の力で世界征服よ!

プリマドール
 「ふうん……。ミントはいいなあ。

ミント
 「へ? どーいう意味よ?

プリマドール
 「だってさ、ミントは【遺産】を見つけたあとのことを考えられるじゃないか。
  だけど……ボクは違うもん。

ミント
 「は?

プリマドール
 「エイオンの【遺産】かあ……。
  あの遺跡の封印を解くためにボクは生まれ……ちがうや、つくられた。
  それがボクの役目……使命なんだ。ボクにはそれしかできないんだ。

ミント
 「…………。

プリマドール
 「ボクは道具なんだ。
 【遺産】の封印を解いたらボクの役目は、終わっちゃうんだ。

 「ミントが【遺産】を手に入れたら道具のボクの使命もなくなって
  ボクは……ボクは……。いらない道具になっちゃうよ……。

デュアルハーロゥでプリマのアタマを叩く
プリマドール
 「いてっ!?

 「なにするんだよう!

ミント
 「な〜にウジウジしてんのよ。ヘンなかんちがいしちゃってさ!
  あんたが道具のわけないじゃない!

プリマドール
 「だって……ボクは【遺産】のためにつくられて……。

ミント
 「あんたがホントに道具なら泣くことなんかできないの!
  ポロポロ泣き出す道具なんてうっとうしいだけじゃない。
  あたしの言いたいこと、わかる?

 「だいたい、こんなナマイキな道具がどこにあるってのよ。

プリマドール
 「ミント……。

 「そっか……。ボク、道具じゃないんだ……。

ミント
 「今ごろ気づくなんて、ニブいわね〜。
  ったく、あんたみたいなガキンチョの世話はつかれちゃうわ。
  おなかもすいたしそろそろ街に帰るわよ。

プリマドール
 「ねえ、ミント。

ミント
 「なに?

プリマドール
 「えっと、その……ありがとう。
  

≪カローナの街≫

噴水広場
プリマドール
 「クラウスさんの部屋に戻った方がいいんじゃない?

 「たのしかったなあ……。クラウスさんにも話してあげよっと。

湖畔・裏通りに行こうとする
プリマドール
 「あれ? クラウスさんちに帰るんじゃないの?

 「ボク、くたびれちゃった……。おうちに帰りたいな。

ホテルに入ろうとする
プリマドール
 「クラウスさんちに帰ったほうがいいんじゃない?


クラウスの店
ミラ
 「おかえりなさい。もうすぐ晩ごはんにするわ。

 「うちの人が地下室で待っているわよ。


クラウスの店の地下
プリマドール
 「クラウスさん、ただいまっ!

クラウス
 「やあ、おかえり。湖の景色はどうだったね?

プリマドール
 「すごくキレイだったよ! かけっこもしたんだ!

クラウス
 「……いい顔をしているね。よい気晴らしになったかな。

プリマドール
 「うん! たのしかった〜♪

クラウス
 「ははは、それはよかった。

 「実はね……。私からもプレゼントがあるんだ。

 「ほら!

ミント
 「おおっ!? それは……。

プリマドール
 「アミュレットだ!!

クラウス
 「その通り! ついさっき完成したところさ。
  さ、プリマドール君につけてあげよう。

プリマドール
 「ふしぎだ……なんだか体がほわほわするよ。きもちいいなあ……。

クラウス
 「喜んでもらえてよかった。私もうれしいよ。

 「いよいよだぞ、ミント君!
  これで準備はととのった。【遺産】の封印を解けるぞ!

ミント
 「ついにこの時が来たわね!

プリマドール
 「クラウスさん! ボク、がんばるよ!

クラウス
 「頼むぞ、プリマドール君! それではさっそく湖水の遺跡に出発しよう!

ミント
 「そーね、行こ行こ! プリマドール、準備はいい?

プリマドール
 「え? もう行くの!?

ミント
 「あったりまえでしょ。【遺産】に手がとどくのよ。じっとしてられないわ!

クラウス
 「善は急げと言うじゃないか! さあ、出発しよ……う?

 「おや……?

ミント
 「クラウスさん!?

プリマドール
 「ど、どうしたの!?

クラウス
 「ううう……むにゃ。
 

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