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マヤとうじょう



≪カローナの街・夜≫

噴水広場
ミント
 「なんとか逃げてこれたわね。
  マヤたちも、街の中までは追いかけてこないでしょ。

ルウ
 「ミント……そろそろ教えてくれないか。

ミント
 「ベルとデュークたちのことね。
  なんであいつらと協力してたのか気になるんでしょ。

ルウ
 「うん。

ミント
 「じゃあ、ごはんでも食べながらじっくり話してあげるわ。
  ベルたちが酒場で待ってるわ。先に行ってるからね!


宿屋・ホテルに入ろうとする
ルウ
 (ミントが酒場で待っているんだっけ。早く行かないと怒られそうだな……。


クラウスの店に入ろうとする
ルウ
 (今夜はもう遅いし、明日にしておこう。


トニオの店
 『今日は閉店です。また明日どうぞ!
                    トニオ』


街外れの草原
ロッド
 「おう、ルウじゃねぇか。


ロッド
 「湖水の遺跡で、いろいろあったみてぇだな。

ルウ
 「……はい。

ロッド
 「おめぇはまだ知らねぇだろうが湖畔にビッグなタワーが建ちやがった。
  あのタワーのせいで、湖には近づけねぇんだ。

ルウ
 「ロッドさんのマシンでも無理なんですか?

ロッド
 「ついさっきスカーレット・タイフーン・エクセレントガンマで行ってみたがな……。
  見えねぇウォールがあるみてぇにマシンがストップしちまって
  前に進めやしねぇんだ。
  湖の水に、マジックがかかってるらしい。

ルウ
 「そうですか……。

ロッド
 「あきらめるんじゃねぇぜ、ルウ。

 「時には、うまくいかねぇ時もある。オレ様にも、そういう時期があったぜ。

 「自分で武器をつくりはじめた頃のことだ。
  来る日も来る日も失敗続きでさっぱりうまくいかなかった。
  死ぬほどヘビーに落ちこんでなにもかもイヤになっちまったぜ。
  オレ様には、才能がねぇんじゃねぇか。
  苦労するだけムダなんじゃねぇか、ってな。

ルウ
 「でも……ロッドさんはあきらめなかった……。

ロッド
 「フッ……まあな。だがよ、ルウ。そいつはオレ様ひとりのパワーじゃねぇんだ。

ルウ
 「…………。

ロッド
 「ある女が、オレ様を支えてくれたのさ。
  オレ様が武器づくりに失敗して落ちこむとあいつはいつも、こう言った。
 『落ちこんでるヒマがあったら新しい武器をつくりなさい』ってな。
  それから『ここであきらめたら、あんたのソウルの火が消える』とも言われたぜ。
  そこまで言われちまったらあきらめるわけにはいかねぇだろ。
  オレ様はふたたび武器づくりにトライしそれでも失敗して、落ちこんで……。
  もう一度あいつにしかられる。そんな日々の繰り返しだったぜ。

 「あいつはグレートな女だったぜ。
  オレ様が最初の武器をつくりあげるまで5年間も見守ってくれたんだからな。
  あいつがいてくれなかったら今のオレ様は、いなかった……。

ルウ
 「その人、今はどうしてるんですか?

ロッド
 「…………。

 「あのマシンは、あいつの……ルシーヌの形見だ。

ルウ
 「形見……。

ロッド
 「ルシーヌは、あのマシンに宿ってるのさ。
  オレ様がくじけそうになったら昔みてぇにはげましてくれるぜ……。

 「いいか、ルウ。おめぇは今『自分はひとりだ』と思ってるかもしれねぇが……。
  おめぇの気づかねぇところで誰かがおめぇを見守ってるのさ。

ルウ
 (クレアは、僕を見守ってくれているんだろうか……。

ロッド
 「オレ様に言えることは、それだけだ。
  ルウ……あせるな。そしてあきらめるな。
  ソウルのファイヤーを消すんじゃねぇぜ。

ルウ
 「はい。


ロッド
 「ムダなあせりはノーグッドだぜ。落ち着いてネクストチャンスを待ちな。

 「夜が明けたらバトルしようぜ。ひと汗かけば、力みも消えるだろうよ。

 「今夜はさっさとスリープして分をチェンジすることだ。

 「おめぇの気持ちもわかるがあせりは禁物だぜ。


酒場
デューク
 「遅かったな、ルウ。

ベル
 「ちゃんと歩けるところを見ると五体満足みたいだね。安心したよ。

ミント
 「座んなさいよ。いろいろ話してあげるからさ。

 「さーて、どこから話したらいいかな……。

ベル
 「お待ち。まずあたしらから質問させてもらうよ。ルウ……おまえのことさ。

 「湖水の遺跡での戦いぶりを見せてもらったよ、ルウ。
  なよなよしたボウズだと思っていたけれどやる時はやるね。見直したよ。

 「それでちょいと興味がわいてきたのさ。
  おまえはなぜ戦うのか。おまえはなぜ【遺産】を探すのか。
  聞かせてくれないかい?

ルウ
 「わかった。みんな話すよ。


ルウ
 「だから僕は【遺産】を見つけてクレアを取り戻す。それが僕の使命なんだ。

ベル
 「そうかい……。そんな過去を背負っていたとはね。
  おまえは強いんだねえ、ルウ。

デューク
 「うううう……ホロリときたぜ。

ベル
 「それにひきかえ、ミントときたら……。

 「ミントは、おまえを裏切る計画を練っていたんだよ。

ルウ
 「ミントが……裏切る!?

ベル
 「そういうこと。ミントはこう言ったんだ。
 『ティアラを返してくれたら【遺産】を山分けしてやる』ってね。
  だからあたしらはティアラを返してミントに協力することにしたんだよ。

デューク
 「プリマドールを完成するまで手を出さないことにしたのさ。
  やがておまえとプリマドールが湖水の遺跡に向かうと、
  俺たちはヘクサゴンで後を追いかけたんだ。

ベル
 「プリマドールが封印を解除し【遺産】が姿を現すと同時に……。

デューク
 「ヘクサゴンで乗りこんで【遺産】を横取りする。

ベル
 「それが、あたしらとミントの狙いだった……というわけさ。
  裏切りの計画を立てたのはミントだよ。

ルウ
 「ミント……。

ミント
 「だって 【遺産】 ほしかったんだもーん……。

 「でもさ、ベルたちと協力したからあんたを助けられたわけだし……。
  ことわざにもあるじゃない。『わざわい転じて福となす』って。

ベル
 「あんたがからむと『わざわい転じてふくろだたき』だよ。

ミント
 「うう……。

デューク
 「あねさん、これからどうします?
  あのマヤとかいう王女さまのせいで湖水の遺跡には近づけませんぜ。

ベル
 「今のところは、相手の出方を待つしかなさそうだね。
  デューク、宿屋に戻るよ。
  こういう時は、ぐっすり眠って気分を変えるしかないからね。

デューク
 「へいっ!


アリーネ
 「いらっしゃい! ゆっくりしてってね♪

 「ベルさんとデュークさんはいつもうちの店で食事をしてるのよ。
  あのふたりって、いいコンビよね……。

 「さあ、仕事しないと。


噴水広場
ホテル
 『ただいま満室です。
        リーソン』


宿屋
カーサ
 「おや、おかえり。今日はもう遅いから部屋で休んでおゆき。

 「こんな夜ふけに出かけるのかい? 遅くならないうちに帰ってくるんだよ。
 

≪翌朝≫

噴水広場
マルコ
 「ぼく、見ちゃったんだ! 湖の近くで遊んでたらいきなりピカッて光って……。
  目を開けたら、大きな塔が建ってたんだよ!

 「あの塔のせいで、湖に遊びに行けなくなっちゃったよ。ちぇっ!


グレアム
 「湖のほとりに、妙な塔が建ちやがった。ありゃあ東天王国の建物じゃないか?

 「湖水の遺跡で、ひと騒ぎあったらしいな。

 「静かな街だと思っていたが、どうやらとんでもないことになってきたな。


マーカム
 「2年前、東天王国の第一王女が家出したまま、行方不明だそうです。
  わがままで、ずるがしこくて意地汚い、
  とんでもない性格の王女だったそうですな。
  それにひきかえ、第二王女のマヤ殿下は、
  まじめな性格で全国民に尊敬されているとか。

 「東天王国は、【遺産】の力でたいそう栄えている国です。
  また、すぐれた魔法技術を持つことでも知られています。
  小さな国ですが大国にも引けを取らない力があるのです。


ニール
 「ええっ!? 湖のほとりに塔ができたって!?
  すごいな……。どんなアイテムを使ったらそんなことができるんだろう?

 「やっぱり、いいアイテムがほしかったら自分で冒険するしかないのかな……。
  でも、なにが起こるかわからないし……。どうしよう……。

 「この前、君が連れて歩いていた小さな男の子は、どこへ行ったんだい?


クラウスの店の地下
クラウス
 「そうか……プリマドール君が……。なんたることだ……。

 「プリマドール君が、ああいうことになったのは、ルウ君のせいじゃない。
  いいかい、君のせいじゃないんだ。
  自分を責めすぎてはいけないよ。こんなことになった責任は……。
 【遺産】に手を出そうとしたこの私にある……。

 「なんとかして、プリマドール君を救えないだろうか……。

 「しばらくは湖に近づかないほうがいい。
  しかし、プリマドール君を救うには湖に行くしかないか……。

 「私が【遺産】を求めたせいでたいへんなことになってしまった……。
 
街外れの草原
ロッド
 「おう、ルウじゃねぇか。オレ様とバトルしに来たのか?
バトルする
ロッド
 「まず100G払ってもらおう。
  オレ様に勝ったら
  賞金1000Gはおめぇのものだ。

100G払う
ロッド
 「OK! たしかに100Gいただいた。
  レッツ・バトルだぜ、ルウ!
やめておく
ロッド
 「なんでぇ、期待させるなよ。
 
 

金が足りない
ロッド
 「おいおいおいおい……。
  マネーが足りてねぇじゃねえか。
  顔を洗って出直してきな。
ロッド
 「カモン、ルウ! オレ様の熱いソウルを味わいなッ!!

 「カモン、ルウ! レッツ・バトルとシャレこもうぜ!

 「カモン、ルウ! このブラックトルネードの威力をレッスンしてやるッ!!

 「カモン、ルウ! 1000Gは渡さねぇぜ! 生活が厳しいからな!

 「カモン、ルウ! オレ様は絶対に負けねぇぜ! ジョニー・ウルフが応援してるからな!

 「カモン、ルウ! ブラックトルネードを持ったオレ様は無敵だ!!

 「カモン、ルウ! ブラックトルネードのアタックに耐えられるか?

ロッドとバトル!
勝った
ルウ
 「だいじょうぶですか?

ロッド
 「やるじゃねぇか。
  おめぇはどんどん強くなるな。

 「約束の1000Gだ。
  またバトルしたくなったら来てくれ。
  いつでも相手してやろう。1000Gをゲット!
負けた
ルウ
 「くっ……。
  あと一歩だったのに……。

ロッド
 「惜しかったぜ、ルウ。
  ナイスファイトだったが
  まだまだ修行が足りねぇな。
  きたえなおしてまたチャレンジしてこい!
  ネクストチャンスにトライアゲインだぜ!!

5回勝つ
ロッド
 「しばらくバトルはおあずけだ。約束の1000Gと……。
  特別にオレ様が見つけたコインをやるぜ。新しい武器の完成を待ってな。
1000Gをゲット!
プラチナコインをゲット!


ロッド
 「悪ぃが、しばらくバトルはおあずけだ。新しい武器をクリエイトしてるからな。
  おめぇの想像をブッ飛ばすグレートな武器を見せてやるから楽しみに待ってな。

 「オレ様が武器をつくる間にトレーニングしておけよ。

 「どんな武器か知りたいのか? チッチッチ、そいつはトップシークレットだな。
 

≪メルのアトリエ≫

メル
 「東天王国が乗り出してきたのね……。
  ルウ、これからは慎重に行動するのよ。決してあせってはいけないわ。いい?

 「そう……プリマドールが……。
  でも落ち込んではダメよ、ルウ。助ける方法は、きっとあるわ。

 「ドールマスター? 聞いたことがないわね……。
 

≪湖畔≫

ルウ
 「この塔が湖全体を封鎖しているのか。湖水の遺跡には近づけそうにないな……。

 「プリマドール……。
 

≪マヤの塔≫

ドールマスター
 「プリマドールがあのような行動に出るとは以外でした。
 【遺産】の封印を解くための道具が自ら石化して封印を守るとは……。

マヤ
 「それだけ、あの遺跡に眠る【遺産】が危険だということでしょう。

ドールマスター
 「危険ならば、なおのこと……。
  我らの手で管理するのがもっともふさわしいでしょうな。

マヤ
 「どういう意味です。

ドールマスター
 「【遺産】の封印を解くべきだ、と申し上げているのです。
  愚か者が【遺産】を手にするよりは
  われら魔道の使い手が管理した方がより安全なはず。
  殿下のブック・オブ・コスモスならばプリマドールの石化を解けるでしょう。
  さすれば【遺産】は手に入ったようなもの。……いかがですかな、殿下?

マヤ
 「なにを言うのです! わが国の責務は【遺産】の眠りを守ることなのですよ。

ドールマスター
 「しかし……。

マヤ
 「なりません。ヴァレンの【遺産】は触れてはならぬもの。
  封印を解くなど、絶対に許しません!
  よろしいですか、これは君命です。

ドールマスター
 「……さようでございますか。
  ならば、いたしかたありませんな。【遺産】はあきらめるとしましょう。

マヤ
 「よいですか、ドールマスター。強すぎる力は破滅を招きます。
  くれぐれも、力にまどわされぬように。


サイコマスター
 「さて……いかがなさいますか?

ドールマスター
 「知れたこと。殿下の許しが得られぬならばやつの力を利用するまでだ……。
 

≪カローナの街・夜≫

噴水広場
ホテル
 『ただいま満室です。
        リーソン』


クラウスの店に入ろうとする
ルウ
 (今夜はもう遅いし、明日にしておこう。


トニオの店
 『今日は閉店です。また明日どうぞ!
                   トニオ』


酒場
アリーネ
 「この前、たいへんな騒ぎがあったのよ。
  ゴロツキ兄弟がごはんを食べていたらミントちゃんが現われて……。
  その後なにが起こったかは言わなくてもわかるでしょ?

 「さあ、仕事しないと。


街外れの草原
ロッド
 「おう、ルウじゃねぇか。
デューク
 「よう、ルウ!

ルウ
 「デューク……どうしてここに?

デューク
 「湖水の遺跡に近づけないからヒマでヒマで、しかたなくてな。
  だから、腕試しに来たってわけさ!

ロッド
 「オレ様とバトルしに来たんだ。ナイスファイトだったぜ。

デューク
 「ボコボコに負けちまったよ。まったく強すぎるぜ、ロッドは!

ロッド
 「そうでもねぇぞ、デューク。ギリギリの差だった。
  もう一度バトルすれば、デュークが勝つかもしれねぇ。

デューク
 「でも、今日のところは俺の負けだ……。
  くそっ! スターライト・デュークならロッドに勝てると思ったんだけどな……。

ルウ
 「え!? アレで戦ったのか?

デューク
 「おうよ!

ロッド
 「あの着ぐるみのせいで、こっちはハードなバトルだったぜ。
  いくらアタックしても、ろくにダメージを与えられねぇんだ。
  何百回ぶん殴ったか、数え切れねぇぜ。

 「デューク! あの着ぐるみはナイスなアーマーだ。
  今度、試着させてくれ。オレ様の新しい武器に応用できるかもしれねぇ。

ルウ
 「ロッドさんが、あの着ぐるみを!?

ロッド
 「新しい武器のためだ。スタイルにこだわってられねぇよ。

(互いに顔を見合わせるルウとデューク…)


デューク
 「そういえば……さっき湖畔の塔の様子を見てきたぜ。

ルウ
 「僕も行ってきたよ。

デューク
 「あの塔、静かすぎると思わないか?
  湖を封鎖したきり、なんの動きもない。
  あいつら、なにをたくらんでいるのか……。

ルウ
 「…………。

ロッド
 「ルウもデュークも、あせるんじゃねぇぜ。
  ヘタに動いたら、あいつらの思うつぼだ。
  じっくり落ち着いて、あいつらの出方を見ることだな。

デューク
 「それしかないよな……。宿に帰って、寝るとするぜ。
  遅くなると、あねさんに怒られるしな。じゃあな、ルウ!

ルウ
 「おやすみ、デューク。

ロッド
 「おめぇも帰ってスリープしな。
  今のうちは、しっかり休んでパワーをたくわえるんだ。
  これはオレ様のカンだが……あいつらはもうすぐ動き出す。
  その時、寝不足でヘロヘロじゃ話にならねぇだろうが。

ルウ
 「…………。

ロッド
 「ソウルをメラメラ燃やしてバトルするだけじゃ芸がねぇ。
  静かにソウルを燃やしてじっと耐えるべき時もある。今がその時だぜ、ルウ。

ルウ
 「はい。

ロッド
 「スイートなドリームを見な、ルウ。


ロッド
 「今夜はさっさとスリープしてパワーをたくわえておけよ。

 「おめぇの気持ちもわかるがあせりは禁物だぜ。

 「ムダなあせりはノー・グッドだぜ。落ち着いて時を待つんだ。

 「静かにソウルを燃やしてじっと耐えるんだ。わかったな。


宿屋
カーサ
 「おや、おかえり。今日はもう遅いから部屋で休んでおゆき。
 

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