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かわをさかのぼって



≪カローナの街≫

クラウスの店の地下
クラウス
 「やあミント君。おつかれさま。

ミント
 「ファンシー・メルにキューブの使い方を聞いてきたわ。
  くわしいことは、このレポートにまとめてあるってさ。

クラウス
 「ほう! よしよしさっそく読んでみよう!


クラウス
 「ふむむ……なるほど!

ミント
 「読み終わったの?

クラウス
 「いや、まだ途中なんだがキューブの開け方が書いてあってね。
  さっそく開けてみようと思うんだ。

ミント
 「キューブを開ける? ってことは、この中にはなんか入ってるわけ?

クラウス
 「どうやらそういうことらしい。
  メルのレポートには『なにが出てくるか自分のたしかめなさい』とだけ書いてある。
  おそらく、エイオンの封印を解除するアイテムが入っているんじゃないかな。

クラウス
 「ここをこうすれば開くはずなんだが……。

ミント&クラウス
 「おおぅ!?
 「うわわっ!?


クラウス
 「な、な、な、なんだ!?

 「なんということだ……。あんな小さなキューブに、人間が入っていたなんて……。

ミント
 「違うわ、この子の関節を見て。この子……つくりものなのよ。

クラウス
 「なんて精巧な細工だ……。現代の技術ではとてもここまでのものはつくれないぞ。

ルウ
 「そうです。

 「その子をつくったのは地下迷宮の大魔導士エルロイです。

 「この子は、現代では失われてしまった高度な魔法技術の結晶なんです。
  湖水の遺跡にかけられたエイオンの封印を解除できるのは
  この子……プリマドールだけです。

クラウス
 「【遺産】に通じるただひとつのカギ、か。
  ということは、このプリマドール君の力を借りれば……。

ミント
 「ついに【遺産】が手に入るのねっ♪
  クラウスさん! 湖水の遺跡に行こ!
  今行こ! すぐ行こ! さあ行こっ!

ルウ
 「まだ無理だよ、ミント。

ミント
 「どーして? このプリマドールって子が【遺産】の封印を解くカギなんでしょ。

ルウ
 「この子はまだ未完成だから……。
  だから封印を解くことはできないし目をさますこともない。

ミント
 「……やーな予感がするんだけどさ。
  もしかしてプリマドールを完成させるには他になにかのアイテムがいるとか?

ルウ
 「よくわかったね。

ミント
 「やっぱり……。

クラウス
 「そのアイテムというのはどこにあるのだろうか?

ルウ
 「くわしくは、メルさんのレポートに書いてあると思います。


クラウス
 「この部分だな。『大魔導士エルロイは弟子たちと共同で研究をしていた』
 『プリマドールを完成させるアイテムは弟子たちのアトリエに隠されている。
  どこに何があるかというと……』
 『封印されたゴーストテンプルのアトリエには、
  ひと組ずつのガントレットとソラレットがある』
 『河をはるかにさかのぼったガムル樹海のアトリエにはイヤリングが隠されている』
 『最後のひとつアミュレットは
  特殊な鉱物ファントマイトから自分たちで作ること』……以上だ。

ミント
 「へ!? まだそんなにアイテムがいるの?
  も〜! 大魔導士エルロイってのはどーしてそんなややこしーコトを……。

クラウス
 「まあまあ、ミント君。集める以外に道はないんだ。しかたあるまい。

ミント
 「わかってるけどさ〜。
  ゴーストテンプルとガムル樹海の両方に行くなんてさ〜……。
  それにファントマイトってモノもさがさなきゃいけないんでしょ。あ〜……メンドくさ。

ルウ
 「だから僕も手伝うよ。

ミント
 「へ?

ルウ
 「僕がゴーストテンプル。ミントがガムル樹海。
  手わけしてさがしたほうがずっと早い。

ミント
 「そりゃそうだけど……。

ルウ
 「そっちの方が安全だよ。【遺産】をさがしているのは僕らだけじゃない。
  ティアラを盗んだベルとデュークもきっと【遺産】を狙っている。
  だから、あいつらが手を出してくる前に別行動してアイテムを集めたほうがいい。

クラウス
 「なるほど、それはいい考えだ。なあミント君?

ミント
 「ヤ。

クラウス
 「なんだって!? そりゃまたどうして!?

ミント
 「だって、あたしのわけまえが減っちゃうじゃない!

 「どーしても手伝いたい、っていうならお宝のわけまえはあたしとあんたで9対1!
  どう? これでもまだ手伝う気がある?

クラウス
 「おいおい、そんな無茶なことを言っては……。

ルウ
 「わかった。それでいいよ。

ミント
 「へ?

ルウ
 「僕が【遺産】をさがすのはお金のためじゃない。
  お金や宝物なんかいらないんだ。
 【遺産】を手に入れてから一度だけ使わせてくれればいい。
  あとはクラウスさんとミントが自由にしていいよ。

ミント
 「あ…………そ、そーなんだ。

ルウ
 「その条件でいいかい。

ミント
 「ま、まあね。

ルウ
 「ありがとう。それじゃ、僕はゴーストテンプルに行ってくる。
  ミントはガムル樹海で、イヤリングをさがしてくれないか。

ミント
 「行っちゃった……。

クラウス
 「感心しないなあ、ミント君。あんな無茶なことを言うのはよくない。

ミント
 「ちょっとだけ困らせてやるつもりだったのよ。
  まさか、あんな条件でハイっていうなんて思ってなかったわ。

 「それにしてもフシギね。お宝もお金もいらないなんて……。
  あいつ、どーして【遺産】を探してるんだろ?


クラウス
 「ガムル樹海は、ガムル族と呼ばれる種族のなわばりなんだ。
  ガムル族は、ふだんはおとなしいんだが一度でも攻撃すると、
  一族全員でしつこく襲いかかってくるらしい。

 「樹海のアトリエに住んでいたのは呪法師ギネマだ。
  昔はガムル族を支配していたらしいがいつのまにか姿を消してしまったんだ。
  彼の身になにがあったんだろう?

 「ルウ君はゴーストテンプルに向かったよ。
  あそこは恐ろしい場所だよ。メルのアトリエとは違う意味でね。

 「ガムル族は、ポプルプルル人と仲が悪いという話だよ。

 「ミント君がガムル樹海へ行く間に私はアミュレットのことを調べておこう。

 「古文書に、ミント君が地下迷宮で倒したガーディアンのことが書かれていたよ。
  大魔導士エルロイは、地底から掘り出した古代生物の骨に、
  彼の魔力を分け与えてアトリエを守るガーディアンにしたんだ。
  ガーディアンの残骸には、まだエルロイの魔力が残留している可能性が高いね。
  調べてみる価値はあると思うよ。
 

≪メルのアトリエ≫

メル
 「この前ルウが来て、キューブのことをいろいろ質問していったわ。

 「ルウも【遺産】を探しているようね。
  ルウもあなたも【遺産】がどれほど危険かわかっているのかしら……。

 「少し痛い目を見ることね、ミント。いい薬になると思うわ。
 

≪カローナの街≫

噴水広場
ミラ
 「行ってらっしゃい、ミントちゃん。今度はどこに出かけるの?

ミント
 「ガムル樹海に行ってくるわ。
  呪法師ギネマのアトリエがあるんだって。

ミラ
 「ガムル樹海まで、歩いていくつもり? 1週間はかかるわよ。

ミント
 「なぬ!? い……1週間ん!?

ミラ
 「手こぎ船で河をさかのぼってもたっぷり3日は必要ね。

ミント
 「ったく、なんでそんな遠いところにアトリエを建てるのよ……。

ミラ
 「がっくりするのは早いわよ。わたしに心当たりがあるわ。

ミント
 「へ?

ミラ
 「街外れの草原にいるロッド君がボートを持っていたはずよ。
  ロッド君、『世界一速い』って自慢してたわ。彼に頼んでみたらどうかしら。

ミント
 「世界一!? ロコツにウサンくさいわね。
  でも、他に手段はなさそうだし……。頼んでみよっかな。


ミラ
 「ロッド君なら、街外れの草原にいるはずよ。

 「ルウ君なら、もうゴーストテンプルに向かったわよ。

 「ガムル樹海に行くならロッド君のボートを借りるといいわ。


船着き場

デービス
 「ロッドという男を知ってるか?
  なんでも、すごいボートを持っているらしいぞ。

 「次の船が来るまで、おれの仕事はなしだ。酒場にでも行くとするか……。


街外れの草原
ロッド
 「おう、ミントじゃねぇか。オレ様とバトルしに来たのか?

ミント
 「ねえロッド、あんたに頼みがあるのよ。話、聞いてくれない?

ロッド
 「ほ〜う……。OK、話してみな。ヒマつぶしにはなるだろう。


ロッド
 「OK! 話はわかった。オレ様のヘルプを借りてガムル樹海へ行きてぇんだな。
  目のつけどころがグッドだぜ。
  オレ様のグレートマシンならあっという間にたどりつけるぜ。

 「だがよ……ミント。
  いくらおめぇの頼みでも、タダでヘルプするわけにはいかねぇんだ。
  オレ様がなにを言いたいのかわかるだろう、おめぇなら。

ミント
 「あんたのことだからどーせアレでしょ?

ロッド
 「おう、アレだ。

ミント
 「イヤな予感がしてたのよね〜。

 「レッツ・バトルね!!

ロッド
 「よ〜くわかってじゃねぇか! その通りさ!
  ヘルプするもしねぇもバトルで決めよう、ってことさ。

 「OK! 今回は大サービスだ。ファイトマネーなしでバトルしてやるぜ!

ミント
 「あたしが勝ったらあんたのボートを貸してもらうわよ。

ロッド
 「違うぜ、ミント。オレ様のマシンはだだのボートなんかじゃねぇ。

ミント
 「ボートじゃない? だったらなんなのよ?

ロッド
 「オレ様に勝てたら教えてやるさ。かかってきな!


ミント
 「悪いけど、あたしの魔法でボコボコに……。

 「なぬ!?

ロッド
 「カモン、ミント! おめぇの熱いソウルを見せてみなッ!!

ミント
 「なによ、そのヘンな武器は!?

ロッド
 「オレ様の最新作さ! その名もゴールドゲイルッ!
  行くぜ、ミント!

ロッドとバトル!
勝った 負けた
ミント
 「あたしの魔法にかかればざっとこんなもんよ♪

ロッド
 「オレ様がおくれを取るとはな……。やるじゃねぇか、ミント。

 「おめぇの勝ちだ。約束どおり樹海に連れていってやる。

ミント
 「ホント!?

ロッド
 「おうよ。ロッド・ザ・ブレードスターに二言はねぇ!
  マシンをスタンバイしておくからしばらく時間をつぶしてきな。


ロッド
 「さっさと、準備してきな。


ロッド
 「遅かったじゃねぇか。オレ様のマシンはとっくにスタンバイOKだぜ。

ミント
 「これが……あんたのボート?

ロッド
 「ボートだぁ? おいおいおいおい、そんなダセぇ呼び方はノーサンキューだぜ。
  こいつはボートなんかじゃねぇ。教えてやるぜ!

 「これがオレ様の愛機ッ!

 「『スカーレット・タイフーン・エクセレントガンマ』だッ!!

 「世界にたったひとつのグレートマシン……。
  こいつのスピードには誰も追いつけやしねぇぜ!!

ミント
 「すかーれっと・たいふーん???
  ムダに長ったらしい名前ね。スカタン号でいーわよ。

ロッド
 「勝手に省略するんじゃね!
  そんなセンスのねぇニックネームはノーサンキューだぜ。
  ちゃんと『スカーレット・タイフーン・エクセレントガンマ』って呼びな!

ミント
 (センスがないのはどっちだか……。

 「ま、スカタン号でもスカポン号でもどーでもいーけどね。

ロッド
 「よくねぇっ!

 「こいつのビューティフルさがわからねぇとは……。
  センスのねぇやつだがまあ、しかたねぇ。

 「見てのとおり、マシンはスタンバイOKだぜ。今すぐガムル樹海にいくか?
出発する
ミント
 「よしっ! さっさと出発しましょ!

ミラ
 「ミントちゃん!

 「お弁当を持ってきたわよ。

ミント
 「うわぉ!  おいしそ〜!!

ミラ
 「ロッド君とふたりで仲良く食べるのよ。

ロッド
 「マダムのグレートな料理を
  熱いソウルで食わせていただきます!

ミラ
 「おおげさねえ。

 「じゃあミントちゃん、気をつけてね。
あとにする
ミント
 「まだ準備ができてないのよ。
  もうちょっと待ってくれる?

ロッド
 「だったら急いで用意してきな!


ロッド
 「いつでも出発できるぜ、ミント!

スカタン号に乗り込む
ミント
 「これ、なんの音?

ロッド
 「古代文明が生み出した魔法機関ソーサルドライブってヤツよ。
  5つのカノンオーブからパワーをしぼり出してオレ様のマシンを動かすんだ。
  くゥ〜っ……このハーモニー何度聴いてもふるえが来るぜ。

 「カノンオーブ熱量増大! ソーサルドライブ出力上昇!
  OKだ! いつでもイケるぜ!

ミント
 「よ〜っし! スカタン号、出発進行〜!!

ロッド
 「だから勝手に略すんじゃねぇ!
 『スカーレット・タイフーン・エクセレントガンマ』……発進!!

ミラ
 「行ってらっしゃ〜い。
   

≪川≫

ロッド
 「どうでぇ!! オレ様のグレートマシンのスピードはよ!

ミント
 「…………。

ロッド
 「スカーレット・タイフーン……。『緋色の暴風』って名前の意味がわかったろ!

ミント
 「…………。

ロッド
 「なんでぇ、さっきからヤケに静かだな。早すぎてビビッちまったのか?

ミント
 「…………………………。おっ、このミートボールはなかなかイケるわね。

ロッド
 「おめぇ……人が操縦してんのに弁当食ってんのか!

ミント
 「カタいこと言うんじゃないわよ。
  景色はキレイだし、お弁当はおいしーし最高の気分なんだから♪
  とゆーわけで操縦がんばってちょーだい。

ロッド
 「……たのむから、オレ様のぶんも残しといてくれよ。

ミント
 「さ〜て、お次のメニューは……。げ! カボチャの煮物!?
  ロッド、このカボチャあんたにあげるわ。
  そのかわり、あんたのぶんのミートボールもらっとくから。

ロッド
 「ふざけんなコラ!
 

≪ガムル樹海≫

入口
ロッド
 「グレートな弁当だったぜ……。
  オレ様は世界中をトラベルしたがあんなにうめぇ弁当は食ったことがねぇ。

ミント
 「あ〜、おいしかった♪ 腹ごしらえもすんだしそろそろ出発しようかな。

 「ロッド、あんたはここで待ってて。
  ちゃっちゃとイヤリングを見つけてもどってくるからさ。

ロッド
 「OKだ。急がねぇでいいぜ。
  オレ様はアフタヌーン・スリーピングとシャレこむからな。
  あの弁当のおかげで、スイートなドリームを見れそうだぜ……。

ミント
 「じゃあ、ゆっくり昼寝しててちょーだい。行ってくるね〜。


ギネマのアトリエ(跡)
ミント
 「なぬー!?

 「アトリエが、ぶっこわれてる……。

 「こんなところにイヤリングがあるのかな〜?
  調べるしかないか。う〜……めんどくさ。


風車
ミント
 「なんだろ、これ? 風車……かな?



ミント
 「なんだろ、この本? 呪法師ギネマの日記かな? なになに……。

日記
 『わしはイヤリングを絶対にに安全な場所に隠した』

ミント
 「おおっ♪ いきなり重大情報!
  いったいどこにかくしたのかな? えーっと続きは……。

日記
 『わしのイヤリングはアトリエを守るガーディアンの体の中にかくされている!』
 『いかなる敵が訪れようとも
  わが無敵のガーディアンを倒してイヤリングを奪うことなどできない』
 『すばらしいアイディアだ。わし、天才!』

ミント
 「お宝はガーディアンの体内か。そいつって、どこにいるんだろ?
  書いてあるかな……。

日記
 『なんということだ! 暴走したガーディアンがアトリエをこわして脱走した!』
 『アトリエはこわれ、イヤリングもなくなってしまった。
  わしの長年の研究はパァだ!』
 『こうなったのは、ガーディアンにイヤリングをかくすなどという
  バカげたアイディアのせいだ』
 『バカバカ、わしのバカ!』

ミント
 「こいつ……アホね。


ミント
 「脱走したガーディアンがイヤリングを持ってるのか……。
  う〜ん……どこにいるんだろ? 道はここで行き止まりだし……。

背後から魔法で攻撃される
ミント
 「!!

 「んげ!?

???
 「あ〜はっはっは! ブザマだねえ!!

ミント
 「その下品な笑い声は……ベルね!

ベル
 「誰が下品だっ!!

ミント
 「よくもやってくれたわね!! いきなり魔法で不意うちなんて!

ベル
 「今の魔法はあいさつがわりさ。ガサツなあんたにゃピッタリだろう?

ミント
 「あいさつでもなんでもいーわ! あたしの前に姿を見せたのが運のつきよ。
  ボコボコにしてやるから覚悟しなさい!

ベル
 「それはこっちのセリフだよ! ボコボコにされるのはおまえの方さ!
  ……とっておきの秘密兵器でね!

 「おいで、ヘクサゴン!!

ミント
 「うひゃあ!?

ベル
 「とうっ!

ミント
 「ど、土ナベのオバケ!?

ベル
 「大サンゴ海の遺跡で掘り出した古代の魔法兵器さね!!
  このヘクサゴンに弱点はないよ!

ミント
 「ってことは乗ってるあんたが弱点ね。

ベル
 「うっ!? そ、そうとも言うわね……。

ミント
 「ヘクサゴンだかなんだか知らないけどあんたを集中攻撃すればいいだけよ!

ベル
 「はっ! そう簡単にやられるもんかい! いくよっ!

ベル&ヘクサゴンとバトル!
ヘクサゴンに弱点はないよっ!


ベル
 「くっ……やるねミント! でも勝負はこれからだよっ!
ミント
 「どどめっ!!
跳び蹴りが炸裂!

ベル
 「うわあっ!?

ミント
 「こんな土ナベであたしに勝とうなんて100万年早いのよね〜。

 「さ〜て、とっ。邪魔者も片づけたし先に進む方法を考えよっと♪


風車
ミント
 「この風車……。ロコツにあやしーわ。こーいうモノにはヒミツがあるのよね〜。


ベル
ベル
 「うぐぐ……借金が……。

ミント
 「ベルのやつ、なにか持ってないかな〜。

 「おおっ!? いいもの持ってるじゃない♪
【緑の魔法】をゲット!


風車
ミント
 「この風車を回したらきっと……。なにが起こるんだろ?
  さっぱりわかんないわ。まあ、回してみればはっきりするわね!


風車を回すとリフトが降りてくる

ミント
 「な〜るほど。こいつに乗ってくわけね。お宝ちゃん♪ 待っててね〜♪


樹海
ミント
 「はああ……つかれた〜。ったく、ガーディアンはどこにいるのよ!

 「こら〜っ! ガーディアンっ! かくれてもムダよ! おとなしく出てきなさいっ!

???
 「ひえええええっ!?

ミント
 「あれ?

 「べ、ベルぅ!?

ベル
 「ええいっ! しつっこいんだよ!
ガムル族達を魔法で蹴散らす

ベル
 「ふう……死ぬかと思ったよ。

 「やっと追いついたよ! これでやっと決着をつけられるね、ミント!

ミント
 「へ〜、あんなにボコボコにされたのにまだこりてないってわけね!
  いーわ! やってやろーじゃない! かかってきなさいっ!!


ミント
 「あ。

 「ベル……バトルはあとにしない?

ベル
 「おじけづいたのかい。笑わせるね!

ミント
 「だって……あっちの方が大変なことになってるよ。

ベル
 「なんだい、そりゃ?

ガムル族の大群がやってくる
ベル
 「げっ!? またかっ!!


慌ててリフトに飛び移るが…
ベル
 「うわっ!? なんだいなんだい!?

ミント
 「もしかして……これってひとり乗りなんじゃない?

ミント&ベル
 「…………。
 「…………。

ベル
 「ミントっ! おまえが降りなっ!

ミント
 「な〜に言ってんの! なんであたしが降りなきゃいけないのよ!

ベル
 「定員オーバーなんだから! しかたないだろっ!

ミント
 「だったらあんたが降りたらいいでしょ! あたしが降りるより、ずっと軽くなるわ!

ベル
 「な……なんだってぇ!? よくも人が気にしてることを……。

ミント&ベル
 「お?
 「へ?

気が付くとすでに足場がなくなっている
ミント&ベル
 「ひいいいいいっ!?
 「ひえええええっ!?


クラウドホエールの巣
ミント
 「ぎえ!?

 「いででででで……。

あとから落ちてきたベルの下敷きになる
ミント
 「んぎゃ!?

ミント&ベル
 「ううう……。
 「ううう……。

ベル
 「あ痛たたた……。ひ、ヒドイ目にあったよ……。

ミント
 「どこ、ここ……?

ベル
 「天国じゃないことはたしかだよ。あんたが行くのは地獄に決まってるからね。

ミント
 「なぬ!? 天国に縁がないのはあんたの方でしょ!

ベル
 「…………………………。
  それだけ憎まれ口をたたく元気があるならまだ死んでないみたいだね。

ミント
 「あったりまえじゃない!
 【遺産】で世界を征服するまではくたばりゃしないわよ!!

 「いで!

 「あ、足が……。

ベル
 「やれやれ……。見せてみな。

 「ねんざしてるじゃないか。なさけないね。受け身も取れないのかい。

ミント
 「あんたがあたしを下じきにしたからよ!!

ベル
 「たしかにそうかもしれないね。だったら、こうしてやるよっ!

ミント
 「ひぃ!? ちょ、ちょっと待っ……。

 「うひ!?

 「な、なにすんのよ! 危ないじゃない!

ベル
 「痛みはどうだい?

ミント
 「へ?

 「あれ? 痛くない!?

 「ベル……あんた……。

ベル
 「誤解すんじゃないよ!
  あたしの目の前でピーピー泣かれたらうっとうしいから治してやっただけさ!

ミント
 「ふんっ! こっちだって礼なんか言わないからねっ!


ベル
 「で、ミント。 これからどうする?

ミント
 「決まってるでしょ。ガーディアンを見つけてイヤリングをゲットよ!

ベル
 「なら、ボサっとしてないでさっさとガーディアンをさがすんだね。

ミント
 「言われなくたってわかってるわよ!

 「!?

ベル
 「なにやってんだい?

ミント
 「ベル……さがす手間、はぶけたみたいよ。

ベル
 「いきなりどうしたのさ? さっぱりわからないよ。

ミント
 「え〜っと……。

 「うしろ。

ベル
 「は?

 「ぎええええええ!?!?!?

 「なんだいなんだいなんだい!? ここここここのデカブツは!?

ミント
 「たぶん、こいつがガーディアンよっ!

ベル
 「なにかしかけてくるよ! ミント、気をつけな!

ベルがガーディアンに飲み込まれる
ミント
 「あ。

クラウドホエールとバトル!

ミント
 「おっ!? これはもしや……。

 「やっぱり! イヤリングだっ♪
イヤリングをゲット!

ミント
 「あ! ベルは!?

ベル
 「はぁ、はぁ、はぁ……。もうイヤだよ、こんな生活……。

ミント
 「ベル……だいじょうぶ?

 「気絶してる……。

 「どーしようかな……今ベルを起こしたら
 『イヤリングをよこせ!』って言いそーだし。

 「ベルのことだから、ほっといてもだいじょうぶよね、きっと。
  ロッドも待ってるし、とっとと帰ろっと♪
 

≪カローナの街≫

ホテル・ベルの部屋
デューク
 「あねさん!

ベル
 「ふう……。えらい目にあっちまったよ。

デューク
 「なにがあったんですかい?

 「……ん? あねさんの体からヘンなニオイがしますぜ!?

ベル
 「しかたないだろ! どでかいサカナのエサになりかけたんだよ!

デューク
 「え、エサぁ!? そいつはまたとんだ災難で……。

ベル
 「まだ体がベタベタするよ。お宝ゲットは失敗するし腹が立つったらありゃしない!

 「デューク、あんたはどうだった? ちゃーんとお宝を取ってきたんだろうね。

デューク
 「それが……俺もしくじっちまいまして。ルウの野郎がしゃしゃり出てきて……。

ベル
 「なんだってえ!? なにやってんだいこのトンチキ!
  うまくやれって  命令したろうに!

デューク
 「あねさんも失敗したんだからおあいこじゃないですか。

ソーリン
 「失礼します。

ベル
 「とりこみ中だよ、後にしておくれ!

ソーリン
 「ですが……お客さまの宿泊料金について大事なお話がございまして。

ベル
 「う!

ソーリン
 「かなりの料金が未払いになっております。
  お早めに、お支払いねがいたいのですが。

ベル
 「あら……まあ……そんなにツケがたまってるのかい?

ソーリン
 「できるだけ早く、お支払いを。

ベル
 「明後日には、いや明日には払うよ!
  だから今日のところはカンベンしてくれないかねえ……。

ソーリン
 「よろしくおねがいします。

ベル
 「聞いたかい、デューク。あたしらのサイフは大ピンチなんだよ!
 【遺産】をゲットして大金持ちにならないとあたしらは宿なしになっちまう!

 「さっさと起きて、ヘクサゴンを修理しな!

デューク
 「へ、へいっ!

ベル
 「ふふふふふ……。見てなさい、ミント!
  次こそはじっくりたっぷりいたぶってやるわ!


街外れの草原
ミント
 「運転ごくろーさん! また、なにかあったらスカタン号を貸してね。

ロッド
 「だからスカタンって言うんじゃねぇ!
 『スカーレット・タイフーン・エクセレントガンマ』だッ!

ミント
 「細かいコトを気にするわね〜。


ロッド
 「マダムによろしく伝えてくれ。ゲレートな弁当だった、ってな。

 「久々にマシンを操縦して肩がこっちまった。
  アフタヌーン・スリーピングとシャレこむか……。

 「あとでまたバトルしに来いよ。ジョニー・ウルフといっしょに待ってるぜ。


噴水広場
ミント
 (見かけない顔ね。誰だろ?


 「テメエ、な〜にジロジロ見てやがんだよ!
  ケンカ売ってんのかコラ! 殺すぞコラ!

ミント
 「なによあんた! ふざけたイチャモンつけないでよね!
  ケンカの大安売りはそっちでしょーが!

 「そんなにケンカしたかったらいつでも受けて立つわよ!


 「ヘッ、すぐにカッカとムキになりやがる。これだから困るぜ、ガキンチョはよォ!

ミント
 「ガキンチョぉ!? あんたのほうが、よっぽどガキくさい顔してんじゃないの!


 「そーやってメラメラ来てるところがガキンチョだって言ってんだよ!
  テメエの性格ぐらいわかっとけ、タコ!

ミント
 「やかましいっ!!

 「なぬ!?


 「オレはガキンチョの相手をするほどヒマじゃねーんだ。
  テメエのツラも声も態度も、なにもかもスゲエ不愉快だが、今日は見逃してやる。
  カミサマに感謝感激しとけ!

ミント
 「なによ、さんざんデカイ口たたいといて逃げる気なの!?


 「逃げる……だぁ?

ミント
 「ざっけんじゃねェ!! イイ気にノボセてんじゃねーぞコラ!
  テメエなんざ、オレがその気になりゃ5秒でギタギタのゲドゲドのズタボロだ!

 「口先だけなら、なんだって言えるしね〜。
  あんたがそんなに強いかどーか今すぐ試してあげよーか?


 「いずれ、だ。いずれかならずケリをつけてやる。

ミント
 「いずれっていつよ。


 「そんなのテメエの知ったこっちゃねーよ。だが今日じゃねーことはたしかだぜ。
  今日はテメエのツラを拝みに来ただけだ。……それと、みやげを届けにな。

ミント
 「みやげ?


 「その店に入れば、すぐにわかるぜ! じゃーな!

ミント
 「うひゃ!?

 「なによ! あいつ!

 「みやげって、なんだろ?

 「……まさか!?


クラウスの店
ミント
 「エレナ!

エレナ
 「あっ! ミントさん♪ おかえりなさ〜い。

ミント
 「…………。

 「……ただいま。

 「あたしの留守中に変わったことはなかった?

エレナ
 「なにもないですよ? さっき、変わった髪形のお客さんが来ただけです♪

ミント
 「そっか……よかった……。

エレナ
 「どうかしたんですか〜?

ミント
 「なんでもないわ、こっちの話。それより……。
ミントのアタマにカボチャが落下!
ミント
 「んげ!!

 「ひぃっっっ……!! か、かかかかカボチャ!?

エレナ
 「うわ〜、おっきなカボチャですねえ♪ ミントさん、これっておみやげですかぁ?

ミント
 「誰がカボチャなんてみやげにするかっ!

 (もしかして、あいつが言ってた『みやげ』ってコレのこと!?

 「あんにゃろ〜……。あたしに挑戦しようってワケね!
  このミント様のスペシャルなアタマによりによって
  あたしが大大大っキライなカボチャをぶっつけるとは!!

 「ぜったい許さんっ!
もういっちょ!
ミント
 「んが!?

エレナ
 「ミントさん、なにあばれてるんですか?

ミント
 「うぎぎぎ……。一度ならず二度までも!
  あいつ、次に会ったら地獄めぐりさせてやる!


エレナ
 「おみやげのカボチャは、お母さんに料理してもらいます♪

 「今日の夕食はカボチャづくしです〜。ミントさんも、どうですか?


酒場
アリーネ
 「いらっしゃい! ゆっくりしてってね♪

 「あのゴロツキ兄弟が食い逃げしようとしたのよ。もちろん逃がすわけないわ!
  とっつかまえてボコボコにして皿洗いさせてやったわ!

 「さあ、仕事しないと。
 

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