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ほしになったアイツ



≪カローナの街≫

噴水広場
マルコ
 「おじいちゃんに聞いたんだ。
  幽霊やガイコツがたくさんいるコワイ場所があるんだって……。

 「この噴水の水は、湖から引いてるんだよ。

 「ねえねえ、知ってる? ゴロツキ兄弟が、お店で万引きしようとして……
  店にいたグレアムさんにボコボコにされたんだ!


グレアム
 「ロッドに挑戦してみたが……。
  あと一息ってところでやられちまった。俺ももう若くねえな。

 「ロッドの作る武器は、あいつにしか使えん。
  俺がもう少し若ければ、使いこなせたかもしれねえがな……。
  試してみたかったぜ。


クラウスの店
エレナ
 「えっ? もう小人さんを助けてあげたんですか? さっすがミントさん!

 「今度、ルウさんといっしょにお出かけするんです♪


店の地下
クラウス
 「ポプルプルル人が見つかったようだね。
  では、あとはメルのアトリエに行くだけだね。

 「ポプルプルル人はゴロツキ兄弟につかまっていたのか……。
  あの兄弟、悪さばかりして困ったものだ。

 「あのメルのことだ。もうキューブの解読を終えているんじゃないかな。

 「古文書に、ミント君が地下迷宮で倒したガーディアンのことが書かれていたよ。
  大魔導士エルロイは、地底から掘り出した古代生物の骨に、
  彼の魔力を分け与えてアトリエを守るガーディアンにしたんだ。
  ガーディアンの残骸には、まだエルロイの魔力が残留している可能性が高いね。
  調べてみる価値はあると思うよ。
 

≪メルのアトリエ≫

アトリエの中
ポプルプルル人
 「あっ! ミントなのだ〜。このまえは助かったのだ〜。
  おうちに帰れて、ボクてうれしいのだ〜。

メル
 「待っていたわ、ミント。

 「ちょっと外してもらえるかしら。ミントと大事な話があるの。

ポプルプルル人
 「え〜!? せっかくミントが来てくれたのに……。
  でも、メルの言いつけだったらしかたないのだ〜!

 「じゃあね、ミント! こんどいっしょに遊ぶのだ〜。

メル
 「あの子を助けてくれてありがとう。わたしからもお礼を言うわ。

ミント
 「これで言いつけはクリアね! キューブを解読しといてくれた?

メル
 「せっかちねえ……。

 「安心なさい、キューブの調査はすませてあるわ。

 「くわしいことはこれにまとめたから街にもどったらお読みなさい。
メルのレポートをゲット!
キューブをゲット!

ミント
 「よしっ! これでまた一歩【遺産】に近づいたわ!

メル
 「その話なんだけどね……。

 「あなたに聞きたいことがあるのよ。

ミント
 「なに?

メル
 「あなた、東天王国って国を知ってる? 700年の歴史を誇る魔法使いの国よ。
  エイオンの【遺産】のひとつブック・オブ・コスモスに守られて
  ずいぶん栄えているそうね。

ミント
 「ぎく!

メル
 「その東天王国の第一王女が、2年前に家出して、ずっと行方不明らしいわね。

 「うわさによると、とてもわがままなお姫さまだったらしいわ。
  おまけに乱暴で、ぜいたく好きで性格が悪くて、
  いつも悪だくみばかりしていたんですって。……あらミント、どうしたの?

ミント
 「メル……あんた、どこでその話を?

メル
 「あら、けっこう有名なうわさ話よ。まだ続きがあるわ。
  わがまま姫が家出しても東天王国の人たちは、
  誰ひとりとして心配していないそうよ。
  それにひきかえ、わがまま姫の妹のマヤという王女さまは、
  まじめな性格で全国民に尊敬されているというわ。

 「まあミント、どうしてそんな大ダメージを受けているの?
  わたし、なにかおかしなことを言ったかしら。

ミント
 「悪かったわね、あたしがその王女よ!
  暴れん坊王女でわがまま姫のミント様よ!

メル
 「まあ……ぜんっぜん気がつかなかったわ♪

ミント
 (コイツ……最初から知ってたな!?

メル
 「まあ、冗談はこれくらいにして。あなたに質問したいことがあるの。

ミント
 「なによ。

メル
 「あなた【遺産】を手に入れてどうするの?
  東天王国に帰って王女の座に戻るの?

ミント
 「そんなに聞きたきゃ教えてあげるわ。このミント様の野望をね……。
  まず手始めに、東天王国に凱旋よ!
  そしてあたしをコケにしたマヤにキツ〜イおしおきをカマしてやるわね。
  湖水の遺跡にあるヴァレンの【遺産】は
  マヤのブック・オブ・コスモスよりずっと強力なんでしょ?
  だったら、マヤのやつなんか指先ひとつでボコボコね!

メル
 「ずいぶん小さな野望ねえ……。

ミント
 「なに言ってんの、それで終わりじゃないわ。
 あたしの野望は、そこから始まるのよ!
 【遺産】の力でマヤをおとなしくさせたら東天王国をシメてやるわ。
  それからこの大陸を支配して、最後には……。

 「全世界をあたしのものにするのよっ!!

メル
 「【遺産】で世界を征服するというわけ?

ミント
 「そうとも言うわね〜。どう? デッカイ野望でしょ。

メル
 「しつこいようだけれど【遺産】を甘く見ないほうがいいわ。
  エイオンの……いいえ、ヴァレンの力は危険すぎるのよ。
  あれは破滅を招く力。へたに触れたら……。

ミント
 「へーきへーき。世界の破滅なんて起こんないって!
  だって、あたしのものになる世界だもん。

メル
 「…………よくわかったわ。
  わたしがどんなに警告してもあなたは【遺産】をさがすでしょうね。

ミント
 「なにがあっても【遺産】を見つける、って家出するときに決めたからね。
  だから最後まで絶対あきらめないわ!
  一度決めたことを途中で投げ出すのって大キライなのよね〜。

メル
 「ふう……困ったものねえ。

 「あら?

???
 「すいませーん? メルさんはいらっしゃいますか?

メル
 「お客さまのようね。ミント、この話はいずれしましょう。


メル
 「わたしの年齢? 世の中には、聞いてはいけない質問もあるのよ。

 「わたしの年齢? ご想像におまかせするわ。

 「ちょっと都まで行って、新作のぬいぐるみでも買ってこようかしら……。

 「ここにアトリエを建ててもう何年になるのかしら……。

 「すてきなお部屋でしょう。ここに座っているだけで心がやすらぐわ……。


アトリエの外
エレナ
 「あっ! ミントさん、こんにちわ〜。

ルウ
 「やあ。

エレナ
 「ミントさん、ミントさん!! 聞いてくださ〜い!
  ルウさんがスゴイんですよ!

ミント
 「はぁ? スゴイって、こいつのナニが?

エレナ
 「聞いたらミントさんもビックリしますよ!
  なんと! ルウさんはですね〜……。

ルウ
 「エレナ。その話は、しばらくだまっていてくれないかな。

エレナ
 「そ〜ですか? ……わかりました! ミントさんにはヒミツにしておきます〜。

ミント
 「なによ、それ! エレナには教えてもあたしにはダメだっていうの?

ルウ
 「そういうわけじゃないけどいろいろ事情があるから……。

 「ごめん、ミント。

ミント
 「なんだろ、あいつ。

 「あれ? エレナは行かないの?

エレナ
 「わたしはルウさんの道案内だけです。もう帰ります〜。

ミント
 「なら、街までいっしょに帰ろっか。

エレナ
 「はいっ! ミントさん♪

ミント
 (ルウのヒミツ、聞いちゃおっかな〜。


アトリエ入口
ミント
 「ねえねえエレナ。 ルウのヒミツって、いったいなんなのよ?

エレナ
 「ダメですよ、ミントさん。
  ルウさんと約束したからぜっっったいにひみつです!

ミント
 「そうカタいこと言わないでさ〜。教えてよ〜。ね? ね?

エレナ
 「じゃあ、ちょっとだけヒントです。ルウさんはですねえ……。
 『おたまがルウさんでルウさんがおたま。でもルウさんはおたまじゃない』んです♪

ミント
 「なにそれ? ワケわかんないわよ。次のヒントは?

エレナ
 「ヒントはいっこだけで〜す。

ミント
 「そんなこと言わないでさ〜。

エレナ
 「あれ? だれかいますよ〜


エレナ
 「もしかしたら、空から落ちてきたお星さまかもしれませんよ♪

 「お星さまには、顔があったんですね〜。わたし、知らなかったです。

 「ぽよぽよしててやわらかそうですね〜。
無視して帰ろうとする
お星さま? 
 「待てぃ!!
話し掛けてみる
ミント
 「…………。

ミント
 「デューク……なにやってんの?

デューク
 「ほほうっっ! 俺のカンペキな変装を一発で見やぶるとはな。
  なかなかやるじゃねえか。

ミント
 「……ふつう見やぶるわよ。エレナだって、来るときにわかったでしょ?

エレナ
 「ぜんぜんわからなかったですぅ……。

ミント
 「…………あんたって……。

デューク
 「さーて、あいさつはここまでだ。本題に入らせてもらおうか。
  おまえが持ってるキューブと
  ファンシー・メルから受け取った情報を、おとなしくよこしな!
  イヤだと言ってもムダだからな。力ずくでうばい取ってやるぜ!

ミント
 「あんた、鏡で自分を見てみたら?
  そんなとぼけた着ぐるみでイキがってんじゃないわよ!
  あんたこそ、この前盗んだあたしのティアラを返しなさいよ!

デューク
 「とぼけた着ぐるみ、か……。
  人を見た目で判断するなんて甘い! 甘すぎるぜミント!
  だが無理もねえ。おまえは俺の『なりきり』能力を知らないからな。

ミント
 「『なりきり』ィ?

デューク
 「フッ……男ってのはよ……。いつも星をめざすものなのさ。
  誇り高く輝く一番星。全力を出して燃えつきる流れ星。
  暗い夜の終わりを告げる明星。俺は男として星をめざしそして今!
  完全に星になりきったッ!
  そう……たとえるなら、今の俺は夜空をかけるひとすじの流れ星!

ミント
 「昼よ、今。

デューク
 「細かいことは気にするなっ! 見よっ!!

ミント
 「げっ!? と、飛んだぁぁ!?

エレナ
 「わ〜、キレイですね〜♪

デューク
 「必殺! 流星逆落とし!!

ミント
 「ん?

 「エレナ、逃げて!

デューク
 「わはははははははっ! どうだっ!
  これがスターライト・デュークの実力だっ! 行くぜっ!!

デュークとバトル!
光るぜ回るぜ輝くぜっ!!

勝った
すたーっ!
負けた

デューク
 「ぬうっ、俺としたことが……ぬかったぜ。まさに……巨星墜つ!

ミント
 「巨星でもなんでもいーわ。さっさとティアラを返しなさいよ。

デューク
 「今日のところは引いてやる! 次に会う日を楽しみにしてるぜ!

ミント
 「寝ぼけたこと言ってんじゃないわよ! とっととティアラを……。

デューク
 「さらばだっ! わははははっ!
遥か彼方へすっ飛んで行く


ミント
 「あいつ……人間?

エレナ
 「デュークさんってゆかいなお星さまですね〜。
  

≪東天王国≫

ドールマスター
 「サイコマスターか。

 「どうした。

サイコマスター
 「ヴァレンの【遺産】に接触を試みる者が現われました。

ドールマスター
 「そうか……で、何者だ?
  冒険者か? 盗掘師か? それとも愚かな魔術師か?

サイコマスター
 「それが……。

ドールマスター
 「ミント……殿下だと!?

 「くっくっくっくっく……。傑作だ、実に傑作だ!
  2年間も行方知れずでとうに野たれ死んだと思っていたが
  あの小娘が【遺産】に手を出すとはな!

 「サイコマスター……。抜かりのないおまえのことだ。すでに手を打ったろうな?

サイコマスター
 「さきほど、あのふたりを発たせました。明朝にはカローナの街に到着するかと。

ドールマスター
 「よろしい。しばらくは手を出さず監視だけにとどめるよう伝えよ。
  しかし……。この件が、マヤ殿下のお耳に入ったらさて、どうなることやら。

サイコマスター
 「血の雨が降ることでしょうな。

ドールマスター
 「そういうことだ。  この一件、殿下には伏せておけ。
 

≪カローナの街≫

噴水広場
マルコ
 「ねえねえ、知ってる? ゴロツキ兄弟が、宿屋でドロボウしようとして……。
  ソーリンさんにボコボコにされたんだ!

 「もうすぐごはんの時間だけどまだ遊んでよっと。


酒場
アリーネ
 「いらっしゃい! ゆっくりしてってね♪

 「グレアムさんって、昔は冒険者だったらしいわ。
  おもしろい話を、いっぱい聞いちゃった♪

 「この前、マーカムさんがお店に来てね……。
  なんと! 1000Gもするワインをポンと注文したのよ!

 「さあ、仕事しないと。
 

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