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メルのアトリエ



≪カローナの街≫

クラウスの店の地下
クラウス
 「ルウ君! 無事に帰って来てくれたか! いやあ、よかったよかった。

ルウ
 「クラウスさん、すみません。

クラウス
 「どうしたんだい? よくないことでも起こったのかね?

ルウ
 「実は……。


クラウス
 「なるほど。ベルとデュークという連中がティアラを盗んでいったのか。

ルウ
 「すみません。僕が油断したばっかりに……。

クラウス
 「まあまあ、そう落ちこまないで。盗まれたものはいつか取り返せばいい。
  それまではこのキューブを研究しよう。
  ルウ君が無事に帰ってきてくれただけで充分うれしいよ。
  早く君が帰ってこないかと首を長くして待っていたんだ。
  話したいこともあったしね。

ルウ
 「話したいこと?

クラウス
 「そうとも。私だって、ただ遊んでいたわけじゃない。
  ルウ君が地下迷宮に行っている間に
  森のアトリエから持ってきた資料をじっくり調べ直してみたんだ。
  そうしたら……。わかったんだよ! エイオンの【遺産】のありかが!

ルウ
 「本当ですか!?

クラウス
 「ああ、間違いない。【遺産】は私たちのすぐ近くにあったんだ!
  湖に浮かぶ湖水の遺跡にね!!

ルウ
 (湖……エレナが言っていた湖のことか。

クラウス
 「湖水の遺跡は、この街の近くにある大きな湖の中央に浮かんでいる。
  誰がつくった遺跡なのか、まったく記録が残っていなくて、
  私もふしぎだったのだがまさかエイオンの遺跡だったとは……。

ルウ
 「そこに【遺産】が封印されているんですね。

クラウス
 「ああ、そうとも! そして……。

 「このキューブは、湖水の遺跡の封印を解くためにつくられたものらしい。

ルウ
 「これさえあれば【遺産】への扉が開くんですね!

クラウス
 「いや、そう簡単にはいかないんだ。
  キューブを使えばいい、ってことははっきりしているんだが……。

 「見たまえ。取っ手もふたも説明書もないただの四角いカタマリだろう。
  こんなもの、どうやって使えばいいのかまるで見当がつかないんだよ。

ルウ
 「キューブの使い方さえわかれば【遺産】にたどりつけるのに……。
  クラウスさん、どうにかして調べる方法はないんですか?

クラウス
 「うーん……そうだなあ。
  あの人に頼めば、ひょっとしたらなんとかなるかもしれないが……。
  あの人だけは、どうも苦手だ。かかわりあいに、なりたくないな……。

ルウ
 「あの人?

クラウス
 「………………。

 「魔導士メルという人物がいてね。
  森の向こうにアトリエをかまえて魔法の研究をしているんだが……。
  なんというか、常識をはずれたセンスの持ち主でね。
  お近づきにはなりたくない。
  他の人ならいざしらず、メルに頼むのは気が進まないんだよ。

ルウ
 「だからって、このままあきらめるなんて!

クラウス
 「たしかにその通りなんだがね。
  だがルウ君、ひとたびメルのアトリエに行けば、
  君も考えを変えると思うがなあ。
 『こんなところに来なければよかった!』ときっと後悔するぞ。

ルウ
 「でも、このままでは……。
  キューブの使い方がわからないと【遺産】にも手が届きません。

 「僕は、あきらめたくないんです。だから行くしかない……どんな場所でも。

 「クラウスさん、キューブを貸してください。僕が行ってきます。

クラウス
 「……わかった。
  ルウ君に甘えてばかりですまないが今度もお願いするとしよう。
  メルのアトリエへの道を教えるよ。それと湖水の遺跡がある湖への道もね。

 「ルウ君、よろしく頼むよ。


クラウス
 「一度だけメルのアトリエに行ったことがあるよ。
  恐ろしい場所だった。私はメルに会う前に逃げ出してしまったよ。

 「メルのアトリエは、子供たちには人気があるんだがね……。

 「魔導士メルは、まったく歳を取らないんだ。
  すごい魔力を持っているらしいね。

 「ティアラのことは気にしなくていいよ。誰にだって失敗はある。


クラウスの店
エレナ
 「おたまのルウさん、おつかれさまです〜。お仕事、はかどってますか?

ルウ
 「今度はメルって人のアトリエに行くことになったよ。
  クラウスさんの話だと、なんだかものすごいところらしいけど
  エレナは知ってる?

エレナ
 「えーっと……メルさんって……。
  あっ! ファンシーさんのことですね! 知ってますよ〜。

ルウ
 「…………ファンシーさん???

エレナ
 「おもしろいところですよ。おたまさんも気に入ると思います♪

ルウ
 「いったい……どういう場所なの?

エレナ
 「それは見てのお楽しみです♪


エレナ
 「ファンシー・メルさんのアトリエはとってもおもしろいところですよ〜。

 「わたし、メルさんのアトリエによく遊びにいくんです♪

 「お父さんは、どうしてメルさんのことをこわがってるんでしょ〜ね?


噴水広場
マルコ
 「この噴水の水は、湖から引いてるんだよ。

 「街の近くに、湖があるんだよ。あの湖には、魚がいないんだ。なんでだろう?

 「ねえねえ、知ってる? ゴロツキ兄弟が、宿屋でドロボウしようとして……。
  ベルって人におしおきされたんだ!


マーカム
 「街の近くに、美しい魔女が住んでいるそうです。
  ぜひお会いして、取引契約を結びたいですな。

 「クラウス氏の店には面白い品がそろっていますな。
  私の商会と、取引をお願いしたいものです。

 「ホッブス氏の店にゆきましたがいささか値段が高すぎますな。

 「よい取り引きの話があったらどうぞ声をかけてください。
  信用第一で、取り引きさせていただきますぞ。


湖畔
ルウ
 「あれが湖水の遺跡か。

 「本当に【遺産】があるのだろうか……。

 「クレア……。 また君に会えたら僕は……。

 「あと少しさ。あと少しだけ待っていてくれ。かならず助けるから……。


噴水広場
アトリエに出発しようとする
???
 「ルウ!

ルウ
 (めんどうな人が来たな……。

ミント
 「なによなによ、あんた今度はどこ行くの?

ルウ
 「どこだっていいじゃないか。

ミント
 「か〜っ! 無愛想な返事ね〜。

 「ところでさ、ルウ。ちょいと小耳にはさんだんだけど。
  ……あんた、人間じゃないってホント?

ルウ
 「!! そんな話、どこで聞いたんだ。

ミント
 「あの子。

エレナ
 「ミントさん、こんにちわ〜♪

ルウ
 「君たち、いつのまに知り合ったんだ?

ミント
 「それはね〜……。

ミント&エレナ
 「ヒ・ミ・ツなのよね〜。
 「ひ・み・つで〜す。

ルウ
 (……気になる。

ミント
 「ねえエレナ。コイツってホントにホントにおたまなの?

エレナ
 「そ〜ですよ。わたし、この目でちゃ〜んと見ましたもん。

ルウ
 「ヘンな誤解が広がっていく……。

ミント
 「んで、ホントのところはどーなのさ、ルウ? このミント様に話してみ? ん?

ルウ
 「ミントには関係ない話だよ。どうしてそんなに聞きたがるんだ?

ミント
 「あんたは【遺産】を探すライバルだもん。
  競争相手の情報を調べるのは当然でしょ。

ルウ
 「悪いけど、僕は急いでるんだ。調べたければ勝手に調べてくれ。

ミント
 「ふ〜ん。そーいうコト言うんだ。それならいーわよ。
  お言葉どおり勝手にやるから。エレナ、行くわよ!

エレナ
 「は〜い。
 

≪メルのアトリエ≫

アトリエ入口
ルウ
 「なんなんだ、この変な道は!? メルって人のせいなのか?


アトリエの外
ルウ
 「すごいところに来ちゃったな……。
  クラウスさんがいやがるのもわかる気がする。


ドアをノックするとファンシーな音がする
ルウ
 「うわ!?

もう一度ノック
ルウ
 「びっくり箱みたいなアトリエだな。

もう一度ノック
ルウ
 「留守かな……。

???
 「メルは、おでかけしてるからもうちょっと待つのだ〜。
  そのあいだに、ボクたちとあそぶのだ〜。


ポプルプルル人
 「おまえ、あそんでいくのだ〜。
  ボールがゴロゴロで、おもしろいのだ〜!
あそぶ
→ミニゲームへ
やめておく
→なにもなし

ポプルプルル人
 まだあそぶのだ〜
まだあそぶ
→続行
ばいばい
→終了

ポプルプルル人
 「キノコボーヤをたたくのだ〜。たたけば、点が入るのだ〜。

 「ひっこんでるときにたたくとしかえしされるので気をつけるのだ〜。

 「時間がなくなったらおわりなのだ〜。

 「ハイスコアは500点なのだ〜。

 「それ以上とれたらいいものやるのだ〜。

 「ゲームはじめるのだ〜。

ハイスコア
ポプルプルル人
 「ハイスコアなのだ〜。
シルバーコインをゲット!
ハイスコアならず
ポプルプルル人
 「おしまいなのだ〜。
(200点以上なら)
ブロンズコインをゲット!
ポプルプルル人
 「おまえ、なかなかやるのだ〜。またこんどあそぶのだ〜。


ポプルプルル人
 「ボクとあそぶのだ〜。ブランコがユ〜ラユラで、たのしいのだ〜!
あそぶ
→ミニゲームへ
やめておく
→なにもなし

ポプルプルル人
 まだあそぶのだ〜
まだあそぶ
→続行
ばいばい
→終了

ポプルプルル人
 「ふってくるボールをどんどんとるのだ〜。
  同じ色のボールをとると点が高いのだ〜。

 「黒いボールをとると点が減っちゃうのだ〜。

 「時間がなくなったらおわりなのだ〜。

 「ハイスコアは500点なのだ〜。

 「それ以上とれたらいいものやるのだ〜。

 「ゲームはじめるのだ〜。

ハイスコア
ポプルプルル人
 「ハイスコアなのだ〜。
シルバーコインをゲット!
ハイスコアならず
ポプルプルル人
 「おしまいなのだ〜。
(200点以上なら)
ブロンズコインをゲット!
ポプルプルル人
 「おまえ、けっこうすごいのだ〜。ボク、おどろいたのだ〜。


ポプルプルル人
 「あそんでゆくのだ〜。ラッパがプップクプーで、ゆかいなのだ〜。
あそぶ
→ミニゲームへ
やめておく
→なにもなし

ポプルプルル人
 まだあそぶのだ〜
まだあそぶ
→続行
ばいばい
→終了

ポプルプルル人
 「まるいのをふむとラッパがプーなのだ〜。
  プップクプーでモケ鳥をおどかすのだ〜。

 「モケ鳥をおどかすと点が入るのだ〜。
  まとめておどかすと、点が高くなるのだ〜。

 「時間がなくなるかモケ鳥が頭にとまったらおわりなのだ〜。

 「ハイスコアは500点なのだ〜。

 「それ以上とれたらいいものやるのだ〜。

 「ゲームはじめるのだ〜。

ハイスコア
ポプルプルル人
 「ハイスコアなのだ〜。
シルバーコインをゲット!
ハイスコアならず
ポプルプルル人
 「おしまいなのだ〜。
(200点以上なら)
ブロンズコインをゲット!
ポプルプルル人
 「クリアおめでとうなのだ〜。ほめてやるのだ〜。


ドアをノック
???
 「あら、お客様かしら?

ルウ
 (…………………………………………………。
  …………………………………………………。
  …………………………………………………。
  ………………僕はヘンな夢でも見てるのか?

ファンシーな人
 「どうしたの、きみ? さっきから黙りこんじゃって。
  わたしの頭に、なにかついているのかしら。

ルウ
 「えーと……顔にはついてないですけど
  服とか頭とかにファンシーな物体が……。

 「もしかして、あなたがメルさんですか?

ファンシーな人
 「ええ。私がメルです。

 「ファンシー・メルと呼ぶ人もいるわね。

ルウ
 「はじめまして、メルさん。僕はルウといいます。

 「実は、あなたの力を借りたくて……。
 
アトリエの中
メル
 「ふうん……あなたたちは湖水の遺跡の封印を解くつもりなのね。

ルウ
 「はい。だからキューブの使い方を知りたいんです。

メル
 「やめておきなさい。

ルウ
 「えっ……?

メル
 「ルウといったわね。きみ、自分がなにに手を出そうとしているかわかってる?
  とてつもない魔力を秘めた【遺産】は決して子供のおもちゃじゃないわ。
  不用意にさわれば……。

 「ボン! よ。


メル
 「あはは♪ おどろいた?

ルウ
 「び、びっくりした……。

メル
 「ごめんなさい。きみがあんまりマジメそうだからちょっとからかってみただけよ。
  でもね、うかつに【遺産】にさわると危ないというのは本当よ。

 「【遺産】を手に入れようとして逆に破滅した魔導士は何人もいるわ。
  それにね……湖水の遺跡をのこしたエイオンは……ヴァレンよ。

ルウ
 (ヴァレン……? 知らない名前なのにどこかで聞いたような気がする……。

メル
 「エイオンたちの中でも最大最強の魔力を誇った至高の存在。それがヴァレンよ。
  指先ひとつで山脈を生み、星々の動きをも変える力があったと伝えられているの。

ルウ
 「そんな力が……。

メル
 「けれど、ヴァレンもまた他のエイオンと同じ運命をたどり……滅び去った。
  その原因はわからないけれど、
  あまりに魔力が強すぎたせいで自滅したらしいわね。

ルウ
 「自滅……。

メル
 「よく聞きなさい、ルウ。 ヴァレンはそれほど危険な存在なのよ。
  そんなエイオンの【遺産】を解き放てば
  どんなわざわいが起こるか想像もできないわ。
  へたをすれば……世界の破滅よ。

ルウ
 「世界の破滅……。でも……。だけど僕は!

 「僕は……立ち止まれません。

 「僕には【遺産】が必要なんです。
  だからどんな危険があっても【遺産】を手に入れたいんです。


メル
 「ふう…………。こまったものね、男の子って。
  やりたいことを見つけたらまわりがどんなに止めたって
  まるで言うことを聞かないんだから。
  わかったわ、協力してあげる。そのキューブ、調べてあげるわよ。

ルウ
 「本当に!? でも……いいんですか?

メル
 「今さら、なにを言ってるのよ。わたしが止めても【遺産】を探すつもりでしょう?

 「でもね、ひとつだけ条件があるわよ。
  きみの願いをきくかわりにわたしのお願いもきいてほしいの。
  きみ、ポプルプルルの子たちと遊んだでしょう?

ルウ
 「ポプルプルル……? もしかして、外にいる小人たちのことですか?

メル
 「ええ。ポプルプルル人の子供たちよ。
  うちのおそうじやおせんたくを手伝ってくれる、かわいい4人組なの。

ルウ
 「4人組? 変だな。さっきは3人しかいなかったような……。

メル
 「それがねえ……あの子たちの仲間がひとり
  おつかいに出かけたまま行方不明なの。
  そう遠くへは行っていないと思うんだけど心配で心配で……。

ルウ
 「その子を探してくればいいんですね。

メル
 「あら、察しがいいじゃない。その通りよ。

 「それがキューブ調査の条件。
 【遺産】を見つける、なんて言うんだからこれぐらいのお仕事は簡単でしょ?

ルウ
 「はい。やってみます。

メル
 「迷子の子を見つけたらまた来てちょうだい。
  その頃には、キューブの調査も終わっていると思うわ。

ルウ
 「おねがいします。


メル
 「ちょっと待って。

 「1つだけ質問があるのだけれど……。

 「やめておくわ。今度にしておきましょう。ごめんね、呼び止めちゃって。

ルウ
 「いいんですか?

メル
 「いいのいいの。わたしのわがままだから。じゃあね、ルウ。またおいでなさい。

ルウ
 「はい、失礼します。

メル
 「バイバ〜イ。


メル
 「ルウ、か…………。
  あの子、自分が背負っているものに気づいているのかしら?


アトリエの外
ドアをノック
メル
 「どうぞ。


アトリエの中
メル
 「迷子の子供は見つかったかしら?

 「キューブの解読なら、まかせてちょうだい。たぶん数時間で終わると思うわ。


アトリエ入口
お星さまがたたずんでいる……
話しかける
お星さま?
 「俺は星……俺は星……。

もう一度話し掛けると倒れる
お星さま?
 「……た、立てねえ。

起こす
お星さま?
 「俺は星……俺は星……。

もう一度話し掛けるとまた倒れる
お星さま?
 「……た、立てねえ。
起こす
ほっとく
あとで巨大モケトリがデュークを
連れ去っていく…

 
 


ほっとく ↑と同じ
 
 

 
 
 
ほっとく ↑と同じ
お星さま?
 「俺は星……俺は星……。

ルウ
 「デューク……。なにしてるんだ?

お星さま?
 「お、俺はデュークじゃねえ! 俺は星だ! どこにでもいる、ただの星だぜ。
  道ばたの景色にさりげなくとけこんでたたずむ、イキでイナセなお星さまなんだ!

ルウ
 「どこをどう見てもデュークじゃないか。僕を見はりに来たのか?

お星さま?
 「…………。

デューク
 「フッ……。どうやら完全にバレちまったようだな。
  俺のカンペキは変装を見やぶったばかりか俺の任務まで見抜くとは……。
  さすがだぜ、ルウ。いかにも、俺の任務は偵察だ。
  おまえがファンシー・メルに預けたキューブの情報を横取りするためにな。
  おまえが情報を受けとるまではこっそり見はるだけのつもりだったが
  いきなりバレるなんて思いもしなかったぜ。

ルウ
 (ふつう、誰だって見抜けるぞ……。

デューク
 「こうなったら、しかたないっ! 力ずくでケリをつけるまでだ! いくぜ、ルウ!

ルウ
 「そんなヘンな着ぐるみでなにを言っても迫力がないぞ。
  そっちこそ、この前盗んだティアラを返してくれ。
デューク
 「ヘンだって? まだまだ甘いな、ルウ。
  この俺を誰だか忘れたか?『なりきり』のデューク様だぜっ!

ルウ
 「……もしかしてその星になりきってるのか?

デューク
 「その通りっっっ!!

 「たとえるなら、今の俺は夜空を駈けるひとすじの流れ星!

 「見よっ!!

 「必殺! 流星逆落とし!!


デューク
 「わはははははははっ! どうだっ!
  これがスターライト・デュークの実力だっ! 行くぜっ!!

スターライトデュークとバトル!
光るぜ回るぜ輝くぜっ!!

すたーっ!


デューク
 「ぬうっ、俺としたことが……ぬかったぜ。まさに……巨星墜つ!

ルウ
 「あきらめてティアラを返してくれ。

デューク
 「これで終わったと思うなよ、ルウ! おまえは俺の永遠のライバルだからなッ!

ルウ
 「永遠のライバル? そうじゃなくてティアラを……。

デューク
 「今日のところは引いてやるぜ、ルウ!
  だが次こそは、最強の『なりきり』でかならずおまえを倒してやるぜ!
  首を洗って待ってろよ! さらばだっ!!
遥か彼方へスッ飛んで行く……

ルウ
 「あいつも人間じゃないな……。
 

≪カローナの街≫

噴水広場
マルコ
 「ポプルプルル人をさがしてるの?
  たぶん、森にいると思うよ。ポプルプルル人は、森が大好きなんだ。

 「ポプルプルル人だったら森にいると思うよ。


クラウスの店
ミラ
 「ゴロツキ兄弟の姿を見かけたわ。あの人たちが、エレナをいじめたのね……。
  いずれ、たっぷりこらしめてあげましょう。

 「ゴロツキ兄弟は、森に行ったようね。
  ほうっておいたら、また誰かをいじめるかもしれないわね……。

 「湖は見に行ってみた? とてもすてきな場所だから一度行ってごらんなさい。


店の地下
クラウス
 「そうか……ポプルプルル人を探さなければならないのか。
  彼らは、じめじめした場所を嫌うから、地下や建物の中にはいないと思うよ。

 「ポプルプルル人は、一種の妖精なんだ。
  人間と遊ぶのが大好きな、陽気な連中だが人間の大人は好きではないらしい。

 「メルのアトリエはどうだったね?
  いや、聞かなくてもわかるよ。恐ろしい場所だったろう。


トニオの店
ニール
 「ゴロツキ兄弟にだまされてひどい目にあったよ。
  ただの木の根を『万能薬のモトだ!』って売りつけられたんだ。

 「さっきゴロツキ兄弟を見かけたんだ。森に行くって言ってたよ。

 「あいつら、森でなにをする気だろう?


酒場
アリーネ
 「いらっしゃい! ゆっくりしてってね♪

 「メルって人は、ぜんぜん歳をとらないのよ。うらやましいわよね〜。

 「さあ、仕事しないと。
 

≪カローナの森≫

???
 「ウヒョ〜!!

ルウ
 「あれは……。この前のゴロツキ兄弟か。

 「あれ? あの子は……。

ポプルプルル人
 「わ〜ん! キタナイ手でさわられたら、よごれるのだ〜!

ブラッド
 「なにィ!? 俺の手が汚ねえだと!? そいつは聞き捨てならねえな。
  この俺のデリケートなハートがいたく傷つきやがったぜ。
  きっちりワビを入れてもらうぜ!!

ポプルプルル人
 「キタナイものをキタナイと言ってなにがわるいのだ〜!!

スモーキー
 「ウヒョ〜! こいつナマイキっス! アニキにむかって失礼っス!!

ポプルプルル人
 「やかましいのだ〜!

ブラッド
 「うるせえ、やかましいのはテメエだ!
  2度とナマイキな口をきけねえようにヒドイ目にあわせてやるぜ!

スモーキー
 「ウヒョ〜! なんか盛り上がってきたッス!
  やっぱり悪役はこうでなくちゃいけないっス!

ルウ
 「やめろっ!

ブラッド
 「なんでえ、せっかく盛り上がってきたのに邪魔しやがって……あーっ!

スモーキー
 「あ、アニキ!? コイツ、この前のおたま野郎ですぜ!

ブラッド
 「言われてみれば……見覚えがあるぜ!
  ここで会ったが100年目だ。この前の仕返しをさせてもらうぜ!
  いくぞスモーキー!

スモーキー
 「ウッス、アニキっ!

ブラッド&スモーキーとバトル!
スモーキーをやっつける
スモーキー
 「ウヒョロロロロ……。
  アニキ、またやられちまったっス……。

ブラッド
 「情けねえぜスモーキー! 俺はおまえを
  そんなふうに育てた覚えはねえ!!
  いいかスモーキー、帰ったら特訓だ!
  というわけで、俺は先に帰ってるぜ!

スモーキー
 「えっ!? ウヒョヒョ!?
  アニキ〜、待ってくれっス〜。
  ブラッドをやっつける
  ブラッド
   「チクショウ、またしても負けちまった……。
    しかたねえ、ずらかるぜスモーキー!

  スモーキー
   「えっ!? ウヒョヒョ!?
    アニキ〜、待ってくれっス〜。
 
ポプルプルル人
 「助かったのだ〜。
ルウ
 「ケガはないかい?

ポプルプルル人
 「へ〜きなのだ〜。

ルウ
 「メルさんにたのまれて君をさがしてたんだ。
  アトリエまで送るよ。メルさんが心配してるよ。

ポプルプルル人
 「だいじょ〜ぶなのだ〜。ひとりで帰れるのだ〜。

 「おまえ、名前なんていうのだ〜?

ルウ
 「ルウだよ。

ポプルプルル人
 「ルウ、ありがとなのだ〜。それじゃバイバイなのだ〜。


ルウ
 「そろそろ日が暮れるな……。今日は街に帰ろう。


≪カローナの街・夜≫

噴水広場
トニオの店
 『今日は閉店です。また明日どうぞ!
                    トニオ』


ホテル
 『ただいま満室です。
         リーソン』


クラウスの店に入ろうとする
ルウ
 (夜もおそいから、明日にしよう。


街外れの草原
ロッド
 「おう、ルウじゃねぇか。ファイヤーにでもあたっていくか?


ルウ
 「ロッドさん……ひとつ質問していいですか?

ロッド
 「なんだ?

ルウ
 「ロッドさんはは、どうして武器をつくるんですか?

ロッド
 「…………。

 「イージーな理由だ。オレ様は、ファーザーみてぇに
  歴史に名を刻む男になりてぇのさ。

ルウ
 「ファーザー? ロッドさんのお父さんのことですか?

ロッド
 「オレ様のファーザーは剣士でな。
  そりゃあ強かった。文句なしに世界最強の剣士だったぜ。
  生涯、何百回もバトルして一度も負けたことがなかった。
  そう……ファーザーはまさしく歴史に名を刻んだんだ。
  剣豪プレスキンの名前ぐらいはおめぇも聞いたことがあるだろう?

ルウ
 「プレスキン……知ってます! 負け知らずの、無敵の英雄ですね。

ロッド
 「オレ様は、ファーザーに勝つために必死で剣のトレーニングをしたのさ。
  ファーザーに勝てば、オレ様は
 『剣豪プレスキンを倒した男』として歴史に名を刻めるからな。

 「だけどよ……。
  オレ様とバトルする前に、ファーザーは病気でぽっくり死んじまった……。
  オレ様は、ファーザーを越えることが永遠にできなくなっちまった……。

ルウ
 「ロッドさん……。

ロッド
 「だからオレ様は、ファーザーとは違う道で歴史に名を刻むしかねぇのさ。
  ファーザーみてぇな、ただの剣士じゃねぇ。
  みずから最強の武器をクリエイトしその武器で、自分の運命を切り開く男……。
  そんな男として、歴史に名を刻みてぇのさ。

ルウ
 「…………。

ロッド
 「すまねぇ。ロングなトークになっちまった。
  おめぇは、明日のモーニングも早いんだろ。
  そろそろ宿でスリープしたほうがいいぜ。

ルウ
 「はい。

 「おやすみなさい、ロッドさん。

ロッド
 「おう。


ロッド
 「もう夜も遅い。早くスリープしねえと風邪をひいちまうぜ。

 「オレ様とバトルしたければモーニングに来な。

 「宿でスリープしたほうがいいぜ。


宿屋
カーサ
 「おや、おかえり。今日はもう遅いから部屋で休んでおゆき。


カーサ
 「こんな夜ふけに出かけるのかい? 遅くならないうちに帰ってくるんだよ。


ルウの夢
???
 「ルウ……。

クレア
 「ルウ……。

ルウ
 「クレア!

クレア
 「どうしたの、ルウ。驚いた顔しちゃって。まるで幽霊でも見てるような顔よ?

ルウ
 「幽霊って……。だって君はあのとき……。


クレア
 「ふふ……。なにをあわてているの?
  そんなにあわてなくてもわたしは逃げないわよ。

死の右腕が現れる

ルウ
 「逃げてくれ、クレア! 早く!!

 「やめろ!! やめてくれ!!


ルウの部屋
ルウ
 「もう、こんな悪夢は終わらせるよ……。

 「もうすぐだよ、クレア。かならず君を……。
 

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