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そらをめざして



≪カローナの街≫

 
噴水広場
マヤ
 「なんということでしょう。天に妖気が満ちている……。

ルウ
 「……行かないと。

マヤ
 「え?

ルウ
 「あそこに行けば……。デュープリズムがあればクレアを救える。

マヤ
 「あなたはまだデュープリズムを手に入れるつもりなのですか!?
  世界に破滅を招く力を!

ルウ
 「わかってる……だけど!

 「僕はドールマスターにあやつられて君のブックをこわしてしまった。
  まるで、あやつり人形だ。そう……僕はヴァレンの人形で……。

 「ドールマスターと同じなんだ! クレアを殺したあいつと!!
  そう考えただけで心がバラバラになりそうだ!

 「自分がわからないんだ。自分を信じられないんだ。
  僕は、なにをしたらいいのか? 僕は、なにをしてしまうのか?
  いくら考えても、わからない!

マヤ
 「ルウ……。

ルウ
 「でも、ひとつだけはっきりしている。
  クレアが死んだあの時、僕は誓った。『かならずクレアを救う』って。
  僕は、つくりものの人形だけどその誓いだけは本物だと思う。
  だから……僕は行く。それが僕の使命だから。

 「かならず、たどりついてみせる。方法はあるはずなんだ。
  あのヴァレンの聖域にとどく翼がきっとどこかにある。


マヤ
 「あなたの事情も知らないできつい言い方をしてしまいました……。
  ですが、わたくしはどうしても
  デュープリズムの恐ろしさを無視できないのです……。

 「あのドールマスターが『ヴァレンの人形』だったなんて……。
  わが王国の誰一人として気づきませんでしたわ。

 「ブック・オブ・コスモスは魔力を失ってしまいました……。
  わたくし、これからどうすればいいのでしょう……。

 「こんな時、お姉さまならどうするのでしょう……。


グレアム
 「なんなんだ、あの空の城は!?
  俺は世界中を旅してきたが、あんな奇妙なものは見たことがねえ……。

 「どうやら俺は、大事件の目撃者になっちまったようだ。……くやしいぜ。
  俺があと10歳若ければ、目撃者ではなく主役を張ってやったのによ……。

 「空からの風に、ヤバイにおいがまじってやがるぜ……。
  俺がまだ若い頃、【遺産】の力を見たときと同じだ。


マルコ
 「見て見て! 空にヘンなものが浮いてるよ!? あれって、なに!?

 「地震が来たと思ったら、今度は空にヘンなものが出てくるなんて……。
  ぼくたち、どうなっちゃうんだろう?


クラウスの店
ミラ
 「うちの人、責任を感じているみたいね。
  こんな大事件になったのは、自分が【遺産】を研究していたせいだって……。

 「さっきの地震で、プリマちゃんのお皿が割れちゃったのよ……。
  よりによって、どうして……。


店の地下
クラウス
 「あの空の城に行く方法? 見当もつかないな……。
  メルに相談してみるとよいアドバイスがもらえるかもしれないよ。

 「突然、大きな地震が起こって空に巨大な城が現われたんだ。
  街の人々はパニック状態だよ。……もちろん、私もね。

 「プリマドール君は無事だろうか……。

 「ミント君も、空の城へ向うつもりらしい。

 「ルウ君……もう君に頼むしかない。プリマドール君を助けてやってくれ。


船着き場
デービス
 「地震が起こって、空に妙な城が現われた後川の水がにごり始めたんだ。
  どうも湖の方から、にごり水が流れ込んできたらしい。

 「こんなところに来るってことはカローナの街から逃げ出す気だな?
  残念だが、定期船はまだ来ない。
  逃げたければ、そこらの小船を使ってもらうしかないな。
  あんな船じゃ、そう遠くへは逃げられないがな。


街外れの草原
ロッド
 「おう、ルウじゃねぇか。オレ様とバトルしに来たのか?
バトルする
ロッド
 「まず100G払ってもらおう。
  オレ様に勝ったら
  賞金1000Gはおめぇのものだ。
100G払う

ロッド
 「OK! たしかに100Gいただいた。
  レッツ・バトルだぜ、ルウ!


ルウ
 「!? その武器は!?

ロッド
 「たった今できたばかりの最新作だ……。
  その名もッ! ダークハリケーンッ!!
やめておく
ロッド
 「なんでぇ、期待させるなよ。


金が足りない
ロッド
 「おいおいおいおい……。
  マネーが足りてねぇじゃねえか。
  顔を洗って出直してきな。

2〜5回目
ロッド
 「カモン、ルウ! オレ様の熱いソウルを味わいなッ!!

 「カモン、ルウ! レッツ・バトルとシャレこもうぜ!

 「カモン、ルウ! このダークハリケーンの威力をレッスンしてやるッ!!

 「カモン、ルウ! 1000Gは渡さねぇぜ! 生活が厳しいからな!

 「カモン、ルウ! オレ様は絶対に負けねぇぜ! ジョニー・ウルフが応援してるからな!

 「カモン、ルウ! ダークハリケーンを持ったオレ様は無敵だ!!

 「カモン、ルウ! ダークハリケーンのアタックに耐えられるか?

6回目から追加
ロッド
 「今のオレ様のパワーを教えてやろう!
  体力は520! 攻撃力は64!! 防御力は40だ!
※以降、勝つ度に体力が40、攻撃力・防御力が4ずつ増える

ロッドとバトル!
勝った
ルウ
 「だいじょうぶですか?

ロッド
 「やるじゃねぇか。
  おめぇはどんどん強くなるな。

 「約束の1000Gだ。
  またバトルしたくなったら来てくれ。
  いつでも相手してやろう。
1000Gをゲット!
負けた
ルウ
 「くっ……。
  あと一歩だったのに……。

ロッド
 「惜しかったぜ、ルウ。
  ナイスファイトだったが
  まだまだ修行が足りねぇな。
  きたえなおしてまたチャレンジしてこい!
  ネクストチャンスにトライアゲインだぜ!!

5・10・15・20回勝つ
ロッド
 「それと、おまえにコレもやろう。ジョニー・ウルフが見つけてきたコインだ。
プラチナコインをゲット!(5勝目)
ゴールドコインをゲット!(10勝目)
シルバーコインをゲット!(15勝目)
ブロンズコインをゲット!(20勝目)
 

≪メルのアトリエ≫

メル
 「来ると思っていたわ、ルウ。

ルウ
 「またメルさんの力を借りたいんです。

メル
 「ヴァレンの聖域に行く方法を知りたいのね。

ルウ
 「!? どうして、それを?

メル
 「ふふ……それぐらいお見通しよ。
  クレアさんを救うためにデュープリズムを手に入れたいのね。

ルウ
 「はい。だから……。

メル
 「その先は言わなくてもいいわ。きみは翼がほしいのでしょう?
  ヴァレンの聖域まで飛べる翼が。
  でも、翼がどこにあるのか、さっぱりわからない。どうかしら?

ルウ
 「…………。

メル
 「ばかねえ、ルウ。きみは自分の可能性を忘れているわ。

ルウ
 「僕の可能性?

メル
 「そうよ。きみに翼はないけれど翼ある者に変わることができるわ。
  それは、すばらしい可能性なのよ。

ルウ
 「可能性……。

 「そうか!

メル
 「ふたたび怒りの山に行って怪焔竜ウィーラーフに会いなさい。
  年老いたとはいえ、彼はまだはばたく力を失っていないわ。彼の翼を借りるのよ。

ルウ
 「メルさん……ありがとうございます。

メル
 「だいじょうぶよ。きみならば迷わずに飛べるわ。思いのままに、ね。
  それでもまだなにかに迷うのならまたここへいらっしゃい。


メル
 「怒りの山で、ウィーラーフに会いなさい。彼が力を貸してくれるはずよ。

 「ウィーラーフは、きっと助けてくれるわ。わたしにはわかるの。

 「ルウ……翼を手に入れるのよ。
 

≪怒りの山≫

トラップマスター
 「やっぱりノコノコ来やがったか。

ルウ
 「トラップマスター!

トラップマスター
 「テメエのクサレアタマが考えることなんざオレらにゃバッチリお見通しなんだよ。
  老いぼれドラゴンの翼を借りて
  ヴァレンの聖域までガーッとスッ飛んでいく気だろーが……。

 「行かせるわけには、いかねーんだよ!

 「ビビッたら逃げてもいーぜ。テメエがスタコラ逃げ出せば見逃してやるぜ〜。

ルウ
 「逃げるもんか。ヴァレンの聖域へ行きデュープリズムでクレアを救う。
  それが僕の使命なんだ。通してくれ。

トラップマスター
 「テメエを行かせねーのがオレの使命さ。

 「ギャハハハハッ! 今度のバトルは手抜きしねーぜ!
  テメエがいくら泣きわめこーが
  燃えカスになるまで丸焼けにして地獄の底へカッ飛ばしてやるぜ!

  ギタギタの

  ゲドゲドの

  ズタボロだッ!!

トラップマスターとバトル!
地獄の果てまでブッ飛べ!


トラップマスター
 「冗談じゃねーぜ、チクショウ……。
  このオレが……トラップマスター様がマジでギタギタにされちまった……。

 「ふざけんなぁ!!

 「こーなったら、残ったパワーを暴走させてテメエもろとも大・爆・発だっっ!!

ルウ
 「なにっ!?


トラップマスター
 「なーんて、な。

ルウ
 「なんのつもりだ!

トラップマスター
 「ビビってんじゃねーよ!
  さっきのバトルで、オレは全パワーを使い果たしちまった。
  テメエをブッ飛ばすパワーなんざカケラも残っちゃいねーよ。
  テメーをブッ殺せねーなら自爆したってムダ死にだからよ!

 「死んじまってもよかったけどな……。『ムダ死にはしねえ』って約束したしよ。

 「オレの負けだ! 行っちまえ、ルウ! テメエの使命とやらを果たしによ!

ルウ
 「……わかった。もう僕と戦う気はないんだな。

トラップマスター
 「そーいうことさ。
  だがよ! 安心するのはまだ早いぜ! この先にはアネキが待ってるからな。

ルウ
 「誰がいたって関係ない。僕は……立ち止まらない。

トラップマスター
 「だったら、とっとと行ってブッ殺されろ!

ルウ
 「…………。


トラップマスター
 「オレの使命は失敗かよ……。ケッ! カッコつかねーぜ。


「すまねーな、ドールマスター様。オレ、恩を返せなかったよ……。


ルウ
 「おまえは……。

 「モードマスターだな。今さらクレアに変身してももう僕には通用しない。

モードマスター
 「ふふふ……意外と冷静ね。2度目ともなれば、さすがに驚いてはくれないわね。

ルウ
 「今すぐ変身を解くんだ! クレアの姿を汚すな!!

モードマスター
 「イヤだと言ったらどうするつもり?

ルウ
 「力ずくでも、やめさせる!

モードマスター
 「それは困ったわね。この体では戦えないわ。

 「最後のチャンスをあげるわ。
  ルウ、ドールマスター様に従いなさい。君は、あの方の弟なのよ。

ルウ
 「僕があいつの弟だとしてもあいつは絶対に許さない!
  そして……。クレアを汚したおまえも!

モードマスター
 「バカな子……。

 「私と君の能力は同じなのにめざすものは正反対。
  私はドールマスター様に尽くし
  君はドールマスター様を憎む。

 「私と君はまるで鏡あわせね。

ルウ
 「消えた!?

モードマスター
 「鏡あわせの私たちですもの。
  鏡に映したかのように同じ姿で戦うというのは、どう?
ルウに変身

ルウ
 「!?

モードマスター
 「ここが君の墓場。さよなら、ルウ。

モードマスターとバトル!
自分自身の姿に勝てるかしら?


モードマスター
 「やるわね……私に勝ち目はなさそうね。君を怒らせたのが、まずかったかしら。

クレアに変身

モードマスター
 「あら? この変身は、もう通用しないんじゃないかしら?

ルウ
 「くっ……。卑怯だぞ!

モードマスター
 「なんとでもおっしゃい。

ルウ
 「待てっ!

モードマスター
 「くやしいけれど、私の力では君を止められそうにないわね。
  君はヴァレンの聖域にたどりついてしまうでしょう。
  でも、まだ私たちの負けではないわ。

 「ドールマスター様をお守りする最強の戦士・サイコマスターがかならず君を倒す!
  万が一サイコマスターが倒されても
  あのドールマスター様が君などに負けるはずがない。

 「私、ドールマスター様を信じるわ。
  あの方は、きっと使命を果たして栄光を手に入れ……帰ってくる。
  ドールマスター様に再会するまでなにをしても生きのびるわ。
  さよなら、ルウ。せいぜい無駄にあがいてごらんなさい……。


ルウ
 「…………。


山頂
ウィーラーフ
 「久しぶりだな、ルウよ。

ルウ
 「お願いします! あなたの力を貸してください!

ウィーラーフ
 「みなまで言わずともよい。ぬしの願いは、とうに承知しておる。
  ヴァレンの聖域に行きたいのであろう。持っていくがよい。

 「その力を使えば、一度だけわしの姿に化生できる。
  わが怪焔竜の翼、ぬしに託したぞ。ヴァレンの聖域まで、はばたくがよい。

ルウ
 「ありがとうございます。でも……。

ウィーラーフ
 「どうした。頑固者のわしが、あっさり協力したのが意外であったか?

 「どうやら、ぬしの心には迷いと不安の霧がかかっておるようだな。
  話してみるがよい。

ルウ
 「はい。


ルウ
 「クレアを救う……それが使命だと信じて僕は戦ってきました。
  ですがドールマスターは言いました。
  僕はヴァレンの人形で、ヴァレンを復活させるのが、僕の真の使命だと。

ウィーラーフ
 「ならば、ドールマスターどもの仲間となりヴァレンの人形としての使命を果たすか。

ルウ
 「まさか!

 「でも……僕の考えとは関係なくそうなってしまうかもしれません。
  僕はドールマスターにあやつられてブック・オブ・コスモスを破壊してしまいました。
  僕がヴァレンの聖域に行ったらまたドールマスターに利用されて……。
  世界を破滅させてしまうかも!!

ウィーラーフ
 「ふぁっふぁっふぁっふぁっふぁっ! かつて刃を交えた時のわしの言葉を忘れたか。
  言ったはずだぞ。『わしはぬしを信じる』とな。

 「他の者ならいざ知らず、ぬしならば世界を滅ぼしたりはせんよ。
  それにな、ルウよ。クレアとやらを救うのは、ぬしの使命ではない。

ルウ
 「使命じゃ……ない?

ウィーラーフ
 「ぬしがクレアを救うのは誰かに命令されたからなのか?

ルウ
 「違います!

ウィーラーフ
 「そうであろう。それは、ぬしの胸から生まれでた願いのはずだ。
  誰に命令されたわけでもなくぬし自身が誓ったことなのだ。ぬしの意思なのだ。

ルウ
 「僕の、意志……。

ウィーラーフ
 「他人から与えられた使命を忠実にはたすのも大事なことだ。
  だがな。使命に縛られてばかりいて
  自分の意志を押さえつけていたらぬしは永久に、あやつり人形だぞ。
  それが嫌だと言うのなら
  ぬしの意志を、願いを、誓いを最後までつらぬいてみせい!!
  ヴァレンがどうしたというのだ。
  カビの生えたくだらぬ使命などぬしの翼で払いのけてしまえ。
  行け、ルウよ。迷いも不安も打ち捨てて自由なこころで飛ぶがよい。
  さすれば、かならずやぬしの前に輝く道が開くであろう。
  それが人間の生き方というものよ。

 「はて、おかしな話よのう。竜と人形が、人間について語っておる。

ルウ
 「ありがとう、ウィーラーフ! 僕……行ってきます!!


ウィーラーフ
 「ルウ……死ぬでないぞ。
 

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