アルハリ 夕日の丘に発進 ブレンダ(叫): 救難信号をキャッチしたわ アルベルト: ここで戦闘が行われているということか ブレンダ(叫): しかも こちらの軍は かなり 分が悪いみたいよ アルベルト: そうか ともかく 味方兵の応援に出よう 夕日の丘 アルベルト(苦): ここは 主戦場だったらしい 敵の部隊は 圧倒的な数だ! アルベルト(苦): おい これが見えるか? ひどいありさまだ ブレンダ(沈): ええ・・・ これ ヴァンツァーの残骸がくしざしにされているのね・・・・・・ アルベルト(苦): そうだ・・・ 倒した相手を さらし物にしているんだ・・・ いったい 何のためにこんなことを・・・ ブレンダ(沈): 長い間 戦いの中に身を置いていると みんな おかしくなっていくものよ アルベルト(苦): おれたちも そうなっていくのか・・・ カミーラ(苦): また おろかな獲物がやってきたようだね お前 ここは通さないよ! 覚悟しな! アルベルト(叫): 獲物だと!? そうか!あの破壊されたヴァンツァーは お前のしわざだったんだな カミーラ(苦): そうだよ! ああでもしなきゃ あたしの憎しみは紛れないからね! アルベルト(苦): なぜだ・・・どうしてそんな事を・・・ カミーラ(苦): ふん! くだらないことを言うね これが戦争っていうもんだよ! アルベルト(苦): ・・・しかし・・・ 憎しみを紛らわすためだけにこんなむごい殺し方を しかも お前のような女が・・・ カミーラ(叫): あたしだって 初めは戦争なんて大きらいだったんだ でもね・・・ やつらに夫と子供を殺されたんだよ! この気持ち お前なんかにはわからないだろう! アルベルト(苦): ・・・・・・ カミーラ(叫): 兵士は・・・ いや 人間なんてみんな残酷なものなんだよ 私やお前だって同じことさ だから あたしはみな殺しにしてやる! 殺して 殺して・・・ 最後には 自分も殺されるのさっ! アルベルト(叫): ま まてっ!! カミーラ(苦): う・・・うう・・・ ち・・・ちくしょう! さあ 殺しな! あたしもたくさん殺してきたんだ 命ごいはしないよ アルベルト: 殺すようなことはしない それよりも 捕虜に関する情報をくれないか? カミーラ(苦): ふふ・・・なるほど・・・ 殺すのは 情報を手に入れた後ってことかい ざんねんだったね あたしは 口がかたいんだよ アルベルト: お前の軍がカサラ・ダムを破壊しようとしている ダムを守るために その情報が必要なんだ! カミーラ(叫): ばかな! わが軍があのダムを壊すわけがない! アルベルト: いや 本当だ 教えてくれ! たのむ カミーラ(苦): ごめんだね あたしがそんなペテンにひっかかるとでも思うのかい ・・・うう さあっ!さっさと殺しなよ! アルベルト: 教えてくれないか ざんねんだ・・・ カミーラ(苦): あれ・・・どこに行くのさ? なぜ あたしを殺さない? なぜ・・・
アルハリ ブレンダ(沈): あの女兵士・・・ これから どうするかしら? アルベルト(沈): さあな・・・ たしかに おれたちは残酷なのかもしれん だが 今おれたちにできるのは 戦うか だまって見ているかのどちらかなんだ・・・ ブレンダ(沈): アルベルト・・・ アルベルト: やめよう・・・ これは 答の出ない問答だ とにかく 任務を果たさなければな しかし 彼女はダム破壊の事を知らされていないようだったな ブレンダ: そうね・・・ 同盟軍の中でも 秘密になっているのかしら? でも おしかったわ 彼女は 捕虜がどこにいるか 知っているみたいだったのにね アルベルト: まあ しかたない 別の戦場に行ってみよう ナフド砂漠クリア ブレンダ: そういえば あの女兵士 どうしたかしらね アルベルト: ああ 少し気にかかるな ブレンダ: さっきの場所に まだ いるんじゃない? アルベルト: あの様子では 情報を話してくれそうにはないが ブレンダ: そんなこと わからないわよ 行ってみましょう 夕日の丘に発進 ブレンダ(叫): あっ! レーダーに また機影がうつってるわ アルベルト: ここは すでに調べた場所だ 別の場所をさがそう ムダな時間を使いたくはない ブレンダ: でも・・・ 今度は何か 様子がおかしいのよ アルベルト: どういうことだ? ブレンダ: 銃撃をしているようなんだけど レーダーには 敵軍のヴァンツァーしかうつってないわ アルベルト: 何かありそうだな 調べてみるか 夕日の丘 アルベルト: 銃声は このあたりから聞こえてくるようだ・・ 近づいてみよう アルベルト(叫): あっ!あれは あの時の女兵士じゃないか! どうしたんだ? 敵兵に襲われているぞ よし 今助ける! カミーラ: あんたは あの時の傭兵じゃないか・・・ ありがとうよ 助けられちまったね アルベルト: どうしたんだ 軍籍をはなれたのか? カミーラ: あんたの言った通りだった 軍はダムを攻撃するらしい しかもその事実を知ったあたしを反逆者と決めつけて 殺そうとしやがった アルベルト: そうか・・・ しかし こんな危険な所で いったい 何をしていたんだ カミーラ: つみほろぼしだよ あたしが 手にかけた 兵士たちをとむらっていたのさ あたしにも この戦争の空しさがわかってきたんだよ 悪かったね・・・この間はあんたに あんなひどいこと言っちゃって アルベルト(喜): いや いいんだ たしかに おれだって正義の味方ってわけじゃない カミーラ: でも・・・ 自分を殺そうとした人間の命を助けるやつがいたなんて・・・ あんたを見て あたしも考え方が変わったよ アルベルト(喜): でも あなたと もう一度戦わずにすんで よかった カミーラ: ほんとうに そう思うよ ところで・・・ あんたは ダムを守るために 捕虜を助けたいとか言っていたね アルベルト: ああ その情報員がダム攻撃の情報をもっているらしいんだ カミーラ: そんなに重要な捕虜だったら きっと司令官の手元に置くだろうから・・・ そうだね やっぱり移動司令部“ガレオン”の中だろうね アルベルト(叫): ガレオン! なんだ それは? カミーラ: 巨大なキャタピラを装備した超大型戦車さ 実は ダム攻撃の情報をさぐるついでに・・・ ガレオンのデータが入ったディスクをパクってきたんだ あんたにやるよ ガレオンに乗りこむつもりなら つかっておくれ アルベルト: ありがたい! 助かるよ カミーラ: あたしにできるのは こんなことくらいさ・・・ 絶対にダムを壊させちゃいけないよ アルベルト(喜): わかってるさ
アルハリ ブレンダ: よかったわね あの人が 軍を ぬけてくれて アルベルト: そうだな ブレンダ: でも・・・やっぱり 同盟軍は 自分たちの兵にもダム破壊のことを秘密にしていたのね アルベルト: 敵軍の兵の多くも ダムを破壊したくはないようだ だから 秘密にしていたのだろう やはり やつらの計画は阻止しなければ! |