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≪月夜の町ロア≫

半月の路地
帝国兵
「ランプ屋はどこだ!?
 家はわんさとあるが、どれもこれも留守と来たモンだ!

帝国兵
「誰だ! こんな町作りやがったのは!!

帝国兵
「シャレんなってねぇぞ!!

「たゆたう歌声」
帝国兵
「俺の仲間の船が沈められた。
 なんか奇妙な歌声らしきモンが聞こえたって言うじゃないか。
 オレはマーメイドが怪しいと思うね。


帝国兵
「どう思うよ、アンタ。
 船を沈める化けモンと言えば、セイレーンに決まってるさ。
 オレはこの町のランプ屋の、リュミヌーって女が怪しいとにらんでるんだ。


帝国兵
「とにかく誰でもいいから、とっつかまえねぇと腹のムシがおさまらねぇ!!
 ところでランプ屋、ねぇぞ!! どこだー!!


ランプ屋「ライムライト」
帝国兵
「ランプ屋、いねぇ。船を沈めた犯人は決まったようなモンだ。
 

≪港町ポルポタ≫

ポルポタハーバー
リュミヌー
「私、友達のエレに会いに来たんだけど、いないみたいなの。

帝国兵
「お!! いたぞ!!! 俺達の船を沈めた悪党だ!

二人の帝国兵がリュミヌーに近寄る

帝国兵
「おおっ!! 確かにセイレーン!! コイツに間違いない!!

リュミヌー
「ちょっと! やめて下さいな。
 確かに私はセイレーンだけど、
 ここんとこずっとロアの工房でランプを作ってたの。
 船を沈めたなんて! なんのことだかさっぱり!

帝国兵
「おい!! おまえ達、何やってんだ!?
もう一人帝国兵が現れる

帝国兵
「は〜ん?

帝国兵
「何って・・・・・・俺達の仲間の船を沈めやがったセイレーンをだなぁ・・・・

帝国兵
「ああ、それならもういい。他のヤツが見つけた。

帝国兵
「見つけたぁ!? じゃあ、コイツを捕まえた俺達の手柄はナシか?

帝国兵
「そういうことだ。見せしめだからな、誰か一人吊るせばそれでいいんだ。


帝国兵
「チッ
三人とも立ち去る

リュミヌー
「まったく失礼な人達だわ!! アッタマ来ちゃう!!
立ち去る


入り江
帝国兵
「あそこには『ぶにゅ』がいる。
 めったなことじゃ助けにも行けないし、一件落着さ。

帝国兵
「あのセイレーン・・・・あそこでじわじわと弱って死んで行くのか・・・・。
 他のセイレーンから、恨みを買っちまいそうだなぁ。

帝国兵
「セイレーンなんざ、歌を歌って
 船をクルクル〜っと沈めるだけしかできねぇんだぜ?
 陸の上で追い詰めれば、俺達の勝ちは決まってんのよ。

帝国兵
「他人様の船を沈めると、どうなるか、よ〜くわかってもらわないとねぇ。


帝国兵
「気軽に話しかけないでよ。


帝国兵
「なんだキミは。


帝国兵
「帰れ!
 

≪マドラ海岸≫

鳥カゴ灯台(1)
リュミヌー
「私、本当に驚いちゃったわ。
 帝国の衛兵につかまったのってあなただったのね。

エレ
「・・・・・・・・・・・・そうよ。私が船を沈めたの。

リュミヌー
「違うわ。あなたは歌を歌っただけ。
 私たちの歌って、船乗り達から『魔性の歌声』って言われるけど、
 勝手な言い草よね。

エレ
「でも、私が歌わなければ船は沈まないじゃない。
 災いが起きるの、嫌いなの。
 ここなら航路から離れてるし、歌も歌っていいんだって。

リュミヌー
「んもう! まるで衛兵たちの言葉を聞いてるみたい。
 大空を飛びましょう。船くらい沈めたって平気よ! 自由になりましょう!

エレ
「私がここにいるのも、私の自由でしょう?
 それに、あなただって普段は工房にこもりっきりよ。
 外に出たのは何年ぶり?
 おまけに、外は敵だらけ。あるのは帝国の追っ手だけ。中にいれば平穏。

リュミヌー
「エレ、気が付いて。私は外に自由があるなんて言ってない。
 自由はあなたの胸の中。あなたを閉ざしているのは、あなた。
 私たちが自由に歌っただけで沈んじゃうような船なんて、
 全部沈めてしまおうよ!
 追っ手なんて、け散らしちゃえ! 今の世界なんて、リフジンくんだわ。

エレ
「・・・・・・・・私も本当は、ほんの少し、わかってる。
 だけど、怖いの。
 追っ手に追われて、敵と戦って、命がけで求める自由って何?

リュミヌー
「私は私であるために生まれて来たの。それが、自由。


フラメシュ
「ダメよ! 通さない! 外には衛兵がたくさんいるのよ!
 大切な友達を、危険な目にあわせられるものですか!

リュミヌー
「フラメシュ!! どいてちょうだい!! その人ならエレを守れるわ!

フラメシュ
「守れるものですか! 世界は邪悪でイヤなものだらけじゃないの!

リュミヌー
「フラメシュ、その人はねぇ、
 アナグマ語をマスターして、彼らにランプを売ったのよ!


フラメシュ
「・・・・・・・・・・・・関係ないじゃないの!

リュミヌー
「しょうがないなぁ・・・・・・
 あなたこそ、ひからびて死なないように気をつけてね!


フラメシュ
「ダメダメ、通さないわ。エレは大切な友達よ。連れだし禁止だわ。
 フゥ〜〜・・それにしても・・・・・・砂の上の太陽ってキライ。


鳥カゴ灯台(2)
グレイドゥとバトル!


鳥カゴ灯台(3)
リュミヌー
「ひさしぶりね! エレ!

エレ
「ひさしぶり〜

リュミヌー
「下の怪物もいなくなったし、もうあなたは自由よ。わかってるよね?

エレ
「うん。でも私、臆病だから・・・・あんまり外へは出たくない・・・・

リュミヌー
「臆病のままでいいよ。みんな自分のありのままでいいんだよ。
 でも、これからは、外へ出ようと思えば外へ出れる。
 ここで歌うのもいいし、外に出てもいい。あなたは自由になりました。

エレ
「うん。

フラメシュ
「自由になったんだから、もっと嬉しそうに返事すれば?

「たゆたう歌声」


おわり
鳥カゴ灯台(3)
エレ
「外にね、出てみようと思うの。ついていってもいいかしら・・・・
「はい
エレ
「本当に!? ありがとう!
 さあ、行きましょう!!
「いいえ
エレ
「そうね。足手まといになると
 いけないものね・・・・
 じゃあ、しばらくは
 ここで歌って過ごします。
 

≪月夜の町ロア≫

ランプ屋「ライムライト」
リュミヌー
「あら! エレ、遊びに来てくれたのね!

エレ
「へへへ〜。冒険の途中で寄っただけ〜。

リュミヌー
「まぁ! 冒険するセイレーンなんて聞いたことないわ!
 伝説になっちゃうわよ、エレ。ウフフフフフフ。
 

≪港町ポルポタ≫

ショッピングマリーナ
フラメシュ
「なあに? もしかして、あたしの歌聞きに来たの?
断る
フラメシュ
「ま、しつれいね!
聞く
フラメシュ
「えへへ・・ じゃ、ちょこっとね

もういいよ
フラメシュ
「エレの方がもっと上手よ!

エレ
「あら、ありがとう・・・・

フラメシュ
「ありがとうじゃないわよ。私なんかに歌わせないで、あなたが歌ってよ。
 

≪マイホーム≫

寝室
サボテン君
「うれしそうだった?
 

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